https://topics.smt.docomo.ne.jp/article/president/bizskills/president_79746

 

花粉症になりやすい人はアルツハイマー病になりやすい?

 

花粉症になる、ならないを決める「免疫寛容」

Tレグ細胞は私たちの体にとって、非常に重要な細胞なのです。口に入れたものがアレルギーを起こさないという免疫寛容は、当たり前であると本書を読まれているみなさんは簡単に理解されると思いますが、なんと、医学界では2015年まで、「アレルギーを治すには原因食品を食べさせない」という認識が当たり前だったのです。
 

マスク、ゴーグルをしてもよくならない

ところが、2015年2月に米国のヒューストンで開かれたアメリカアレルギー学会でギデオン・ラック博士が「子どものピーナッツアレルギーを予防するにはピーナッツを小さい時から食べさせるほうがよい」と報告したのです。この発表によって、「アレルギーを治すには原因食品を食べさせる」に変わりました。
 

1950年代以前、花粉症の人はほぼゼロだった

 
アレルギーは抗生物質が腸内フローラを攪乱したことで、起こるのです。1950年以降に生まれた、ほぼすべての人は抗生物質を処方されています。「アレルギー体質」になった人は、たまたま運が悪かっただけなのです。
 

アレルギー体質とは何か

 
Tレグ細胞は大腸で増え、酪酸菌が作る酪酸がTレグ細胞を増やします。ですから、抗生物質で腸内フローラが攪乱されても、フラクトオリゴ糖などの食物繊維をたくさん食べてTレグ細胞を増やせば、アレルギーは発症しないのです。
 

花粉症予防は認知症予防でもある

 

花粉症の人はTレグ細胞が少なくなっています。高齢者ですでに脳の神経細胞にアミロイドβが蓄積してしまった人では、Tレグ細胞が少ないと脳の免疫細胞のミクログリアが神経細胞を攻撃するようになります。

これがアルツハイマー病の最終段階です。ミクログリアが神経細胞を破壊すると知性、記憶、感情などを失います。

 

花粉症を抑えれば長生きできる

 
辨野博士は非常に多くの健康な百寿者の便を日本全国から集め、腸内フローラの分析をしました。百寿者はすべて、大腸の酪酸菌が多く、全身の炎症が抑えられているようです。