世界中のビジョナリーや起業家、ビッグシンカーがキーワードを掲げ、2024年の最重要パラダイムを網羅した恒例の総力特集「THE WORLD IN 2024」。環境政策研究者のリア・ストークスは、ヒートポンプという古い技術に新たなイノベーションが加えられ、気候変動対策における大きなトレンドになると期待を寄せる。

 

米国の優遇措置が導入を後押し

 

ヒートポンプの人気が上がると見込まれている理由は、喫緊の課題を解決してくれるからだ。

光熱費の削減、そして、これまでエアコン設備に手が届かなかった人々に、エアコンを提供することである。

 

ヒートポンプによって、化石燃料に頼らずに建物を使用できるようになるかもしれない。

米国では1,000万戸近い家が未だに高額な石油やプロパンガスで暖房を行なっている。

家に配達される燃料に頼るのを止め、ヒートポンプへと切り替えることはコスト面でもゲームチェンジャーとなるだろう。

これは、すでにヒートポンプへの切り替えを進めているメイン州の先駆的プログラムでも示されている。