月間利用者数が世界で8000万人超と語学アプリの分野で独走する米Duolingo(デュオリンゴ)。

人工知能(AI)を早くから取り入れ、ゲーム形式で気軽に学べる点が評価されてきた。

同社の共同創業者で最高経営責任者(CEO)のルイス・フォン・アン氏に、AI時代の言語学習の意義、

今後の展開についての考えを聞いた。

 

――数多くある語学アプリの中でデュオリンゴは、なぜユーザーからの支持を勝ち得たと考えていますか。

 

「この10年間で急速に成長を遂げてきました。語学アプリの中では我々のシェアは世界で9割に上ります。

その背景には2つの差別化要因があると思います」

 

「1つは無償でかなりの部分を学べることです。実際、月間利用者数(MAU)の93%が無償版での学習を続けています」

 

「もう1つはやはり楽しいということ。多くのアプリは面白みに欠けたり、つまらなかったり、というのが現実だと思います。

弊社ではとにかくなるべくゲームのように楽しく使い、習慣化してもらえることを目指しています。

独学はモチベーションの維持が大変ですからね」

 

 

 

競合相手は「時間」

 

「時間ですね。使わなくなったユーザーにその理由を聞いても、他のアプリに移ったり、言語を学ぶのをやめたりしたとは絶対に言いません。『辞めたわけじゃないけど、今ちょっと忙しいから』と答えるんです。そうした意味で、我々の競争相手はSNS(交流サイト)のインスタグラムやTikTok(ティックトック)などです」