- 著名投資家ジム・ロジャーズ氏がシンガポールに住んでいる理由
- 日本は経済成長の問題を除けば快適
- 地政学リスクにはどう備えるか、これからの世界の動向は?
- 世界史上最大の債務国の米国のリスクとは
- ベアマーケットはいつまで続くか
- ジム・ロジャーズ氏が注目している地域や国について
著名投資家ジム・ロジャーズ氏がシンガポールに住んでいる理由
シンガポールに移住したのは、2人の子どもたちの人生のために準備したいと思ったからです。
彼女達が生きている間に、おそらく中国語は最も重要なものになるでしょう。
私は世界のどこにでも移住できましたが、子ども達が流暢に中国語を話せるようになって欲しいと考えました。
シンガポールは英語も通じるため、私自身は英語で話すことができるのも、移住先にシンガポールを選んだ理由の1つです。
日本は経済成長の問題を除けば快適
私が日本のことをとても好きなのは確かで、これまで数えきれないほど、日本を訪れています。
初めて行ったのは40年前でした。私は少なくとも50年間、日本に投資してきました。
食べ物も美味しいし、何もかもがいい。英語が通じないということと経済成長の問題を除けば、すべてが快適なのです。
地政学リスクにはどう備えるか、これからの世界の動向は?
まず第1に、経済的な大問題(サブプライムショックを起因とした金融危機)が起きてから15年以上が経過しており、
これは米国史上、最も長い期間です。米国は最大の国であるだけでなく、最大の債務国でもあります。
歴史は「米国は問題に近づいている」と言うでしょう。
次に問題が起きるなら借金のせいで、私の生涯でもあなたの生涯でも最悪の事態になるでしょう。
今、借金は驚くほど大きいのです。2008年には負債が多すぎて問題になりました。
しかし、2009年以降、借金はいたるところで増えています。
世界史上最大の債務国の米国のリスクとは
いや、2~3年以内の話だと思います。米国は負債が非常に多い訳ですが、これまでで最も長い期間、
これをきっかけに問題が起きていないからです。兆候はもう見え始めています。
投資市場では、株式市場では奇跡が起きるんだよというようなクレージーな話が飛びかうことがありますが、
今、また同じことが起きています。そういう時はいつでも崩壊に向かいます。
米国は今や世界史上最大の債務国であり、米国では深刻な倒産が起こるでしょう。
そしてそれは、日本を含む他の国々にも影響を及ぼすでしょう。
べアマーケットはいつまで続くか
しかし、次は2、3年どころか、10年続くかもしれません。借金が信じられないほど多いので、
意気消沈し、悪い時期が続く可能性があります。日本だけでなく、どこの国でもです。
米国は世界史上最大の債務国です。これは良いニュースではありません。年老いた米国人にとっては良い時代だが、
若い米国人や私の子ども達にとってはそうではありません。
ジム・ロジャーズ氏が注目している地域や国について
しかしアジアでは、どんな理由であれ、中国だけが3回も4回も頂点に立ち、
3回も4回も崩壊しましたが、唯一台頭した国なのです。再びトップに戻りました。
でも、私はアジアが強くとなると思っています。