過去の常識では トランジスタでは正孔があるタイプと電子があるタイプの2つに別れていた

Pタイプ 正孔?

Nタイプ 電子?

 

それが同時に2つが存在するトランジスタとは?

 

静岡大学と島根大学の研究チームは、ゲート電圧を制御することにより、シリコントランジスタ上で同時に電子と正孔を存在させることに成功した。

しかも、電子と正孔の距離は約5nmと極めて接近しており、「強く束縛したペア(励起子)」を生成していることが分かった。

 

高精度ゲート操作技術を活用し、ゲート電圧を高速にスイッチング

 

具体的なゲート操作手順はこうだ。

まず、負電圧(セット電圧)を印加してシリコン酸化膜/シリコン界面に正孔を蓄積させる。

次に、セット電圧から正方向の電圧(オン電圧)に高速でスイッチングする。

これらの操作を低温環境で実行した。

 この結果、界面の正孔は熱エネルギーを奪われ動きが鈍くなり、高速で変化するゲート電圧に追従できず界面にとどまる。

この正孔に引き付けられるよう、ソース-ドレイン端子から電子が誘導されて、トランジスタ界面近傍で電子正孔共存系が形成されたという。

 

わかったような分からない話