『劇場版おいしい給食 卒業』 | 狂気と正気の狭間

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鑑賞日時:令和4[2022]年5月13日[金]/9:30~11:25
映画館名:イオンシネマ市川妙典/SCREEN1
座席番号:F-5

映画館公開日:令和 4[2022]年 5月13日[金]
地上波初放送:
 
 この先ネタバレの可能性有り 
 
【2D版/日本語版】
ロードショー公開初日&初回上映回を鑑賞。
 
これで本シリーズも打ち止めか?
もしかしたら『おいしい給食 函館篇』を経て、『男はつらいよ』の様に、甘利田が全国を行脚する〝給食グルメ・ムービー〟となるかも!?
前作『劇場版おいしい給食  Final Battle』を鑑賞したのもこの映画館だった。
SCREEN1は初めてだったので映画館側に、スクリーンに対して〝センター&目線の高さ〟が交差する座席を問い合わせたのだが、このSCREEN1は〝昔ながらの大劇場〟の様に、スクリーンに対して館内中央に通路が通っているのだ。
当然センター感は望めない。
しかも目線の高さの部分にはプレミア的な〝割増しシート〟が設けられている。
それでも、割増しシートの直ぐ後ろ&通路側のシートで最善そうなのがこの度の選択だった。
イオンシネマ市川妙典はリニューアルされた様だ。
スクリーン内の座席は少しずつ横にずらされており、前列の観客の頭が目の前に来ない様レイアウトされている。
それに加えて各座席間にはパーティションも設置され、尚且つ、前後左右の座席を空けての販売と徹底した新型コロナウィルス感染拡大防止対策だった。

 

 

1986年、秋。
黍名子中学で3年生の担任を持つ甘利田は、受験シーズンに突入するにも関わらず、給食の献立表のみを気にしていた。
学年主任の宗方早苗はそんな甘利田に呆れつつ、彼女自身もある悩みを抱えていた。
そんなある日、甘利田にとって受験以上に気になる事件が浮上する。
給食メニューの改革が決定されたのだ。
不穏な空気を察知した甘利田は、給食を守る為に立ち上がる!
果たして受験は?
卒業は?
進路は?
そして、中学最後のうまそげ対決、勝者はどっちだ!?

 

 監督 
 綾部真弥
 出演 
 市原隼人[甘利田 幸男]
 土村 芳[宗方早苗]
 佐藤大志[神野ゴウ]
 登坂淳一[四方田 岳]
 いとう まい子[牧野文枝]
 直江喜一[鏑木 優]
 木野 花[お春]
 酒井敏也[箕輪光蔵]
 
 
 ===== ストーリー ===== 
馬鹿々々しくも、笑ってホロリお腹がグゥ~な一作。
前作を踏襲した形式。
展開がドラマ版、前作共々〝ルーティン〟っぽく無くも無いがそれはご愛敬。
またしても〝給食の危機〟が訪れ、それを経ての〝甘利田が引責転勤(?)〟となる。
ドラマ版とは異なり日常パートでの出来事は給食シーンのみ。
給食一択で良くぞ映画1本を作り上げた!
 ===== 設定 ===== 
1986年秋のとある町が舞台。
ドラマ版同様、前作で甘利田が移動して来た中学校に神野ゴウが転校して来た事から、〝給食をどちらがおいしく頂くかバトル〟が勃発!
給食前の校歌斉唱時、甘利田のハイテンション・ダンス後の〝拳を机にガンッ〟は最早欠かせない。
今作でも健在。
高校受験会場で、ゴウと常節中学校時代の同級生と再会するシーンは絶妙!
〝給食改革〟は〝鏑木の私怨〟に因る甘利田への嫌がらせ?
 ===== キャラクター ===== 
甘利田の存在感が強烈過ぎる!
それを受け流すゴウのヒョウヒョウさも良し。
甘利田とゴウが並ぶとゴウの方が背が高い!
〝劇場版レギュラー〟の教育委員会・鏑木は〝今作も〟キーパーソン。
ゴウは〝腐ったミカン〟じゃないぞっ!
駄菓子屋のお花婆さんがもっと本筋にく混んで来るのかと思ったが、ドラマ版同様スポット的登場で終わってしまったのは残念。
新キャラクターとしては給食センターの四方田とその部下。
 ===== キャスティング ===== 
甘利田のあのハイテンションは、やはり市原隼人氏でのキャスティングでしか実現しますまい!
それに負けず劣らず、直江喜一氏の陰険小役人の演じっぷりもパワフル。
四方田役の登坂淳一氏の演技は、意外と言っては失礼だが自然体で良かった。
この人、元はNHKのアナウンサーだよね?
酒井敏也氏と木野 花氏の配役が贅沢。
ヒロインは前作の方が良かった。
 ===== 映像 ===== 
給食のシーン、うまそげじゃないか。
実食のシーンもだが、物撮りが絶妙!
今作のシーズンは秋との事なので生徒達は冬服着用。
甘利田の私服は今作が初登場では?
 ===== 音楽 ===== 
生徒達が給食を運んでいるシーンのBGMが好き。
イントロ(?)のドラム・スティック同士を叩く様な音が特に。
このイントロを聞くとパブロフの犬的にお腹が空いて来る。
『黍名子中学校校歌』は実際に有りそう。
最後の給食の時、ベートーヴェンの交響曲第9番がBGMとして流れていたが、何か違和感を感じる。
もっと合唱の部分とか当てればもっと盛り上がったと思うのに・・・、使い方下手かっ!?
 ===== 期待感 ===== 
ドラマ版第1作、第2作、『劇場版おいしい給食  Final Battle』と観続けて来たシリーズの〝完結編(?)〟だけに期待も膨らむ。
 ===== 満足度 ===== 
観終わった後、心はホッコリお腹は空く。
笑いと感動が8:2程の比率で心地良い時間を過ごす事が出来た。
 
 
 ===== アクション ===== 
甘利田の酔拳がキレッキレでウケる!
本格的だし、市原氏かなり練習したのでは?
ゴウの〝うまそげ〟な食べ方を目の当たりにした甘利田のアクロバティックな反応は危険!
あのハイテンションやオーバーアクションを教室の生徒は気付かないのか、それとも見て見ぬ振りをしているのか・・・、んな訳無いだろっ!
 ===== SF ===== 
該当要素無し。
 ===== コメディ ===== 
ベースはコメディだが、所々に心温まる場面が。
食べ物を扱っているが下品さが無い所が良い。
 ===== ホラー ===== 
該当要素無し。
 ===== グロテスク ===== 
該当要素無し。
 ===== サスペンス ===== 
給食が改革されると知ったゴウは即行動を起こす!
給食センターへと駆け出し事情を聴きに行こうとするが・・・。
ウイスキー・ボンボンで酔ってしまい、翌日の早苗の余所余所しい態度・・・、何が有ったのかと思い悩む甘利田。
 ===== 謎解き ===== 
酔った勢いで早苗に何をしてしまったのかと思い悩む甘利田。
記憶を辿るも全く思い出せずに変なテンションに!
 ===== 不可思議 ===== 
該当要素無し。
 ===== ラヴ ===== 
甘利田×早苗。
満更でも無かった早苗。
むしろ早苗→甘利田と言った感有り。
酔っていたとは言え、あれは最早プロポーズだぞ、甘利田!
結果的に甘利田が身を引いた格好となり、〝ゴウの引き起こした一件〟の幕引き=〝引責転勤〟となったが。
 ===== エロス ===== 
該当要素無し。
 ===== 悲劇 ===== 

鏑木の策略(?)により黍名子中学校を去る事となった甘利田。

でも結果的には〝おいしい給食〟が有る学校への移動だからそうでもない?

北海道・帯広への移動だが、早苗の見合い相手との〝越境トレード〟となった。

 ===== 感動 ===== 
給食の事しか頭に無いのかと思いきや、生徒の事は以外(?)としっかり見ている甘利田。
給食センターでの会議に大人達に囲まれ孤軍奮闘するゴウを護ろうとする甘利田の姿は感動的。
その後の四方田と甘利田との遣り取りも良い。
最後の給食の日、黍名子中学校給食室へと届いた〝給食新聞〟的な便りの四方田の記事の、元NHKアナウンサー仕込みの良い声での朗読もジーンと来た。
ゴウは教職者を目指す様だがそれは甘利田の背中を見て来たからだろう・・・、決して教師となって給食を享受しよう等と思っていないと信じる。
最後の給食でジャンケン争奪戦の上に獲得したデザートを、翌日の卒業式の日にゴウへ手向けとして差し出す甘利田、粋な事を!
 ===== ドキュメンタリー ===== 
1980年代当時の実在の給食を再現しているのだろう。
再現率はどの程度なのか?
 ===== 歴史 ===== 
1986年秋から卒業シーズン迄が舞台。