『ナイル殺人事件』 | 狂気と正気の狭間

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鑑賞日時:令和4[2022]年2月25日[金]/10:00~12:20
映画館名:TOHOシネマズ 流山おおたかの森/SCREEN9
座席番号:L-14

映画館公開日:令和 4[2022]年 2月25日[金]
地上波初放送:
 
 この先ネタバレの可能性有り 
 

【2D版/字幕版】

ロードショー公開初日&初回上映回を鑑賞。

 

『オリエント急行殺人事件』(2017)に続く〝ブラナー×ポアロ〟作品第2弾!

本作もまた『ナイル殺人事件』(1978)のリメイクだが、当時、映画館で観ているかなぁ・・・、観ている様な観ていない様な、記憶が曖昧。

前作の様に作中ラストに本作を彷彿とさせる様な〝フラグ〟が無かった。

この調子でシリーズ化して、『地中海殺人事件』や『死海殺人事件』と言った感じで行かないの?

 

平日の午前中だから、客入りはパラパラ。

『〝推理物作品〟だから吹替版でも良いかな?』とも思ったのだが・・・、謎解きのシーン何かも分かり易そうだし。

どうしても〝吹替版=テレビ・ドラマの延長〟と言う概念が払拭出来無くて・・・。

変な所に固執する性格が嫌!

 

〝パンフレット〟だが、映画館ではそれとして販売していたのだが、実物には裏に小さく〝劇場パンフレットムック #4〟との記載が有った!?

〝#4〟って事は〝#1~#3〟迄有るの?

〝配給:ウォルト・ディズニー・ジャパン〟となっているが〝発行・編集:株式会社ムービーウォーカー〟ともなっている。

20世紀スタジオ(旧20世紀フォックス)のオープニング・シークェンスを久し振りに観た!

BGMのドラムの音を聞くと、何だか郷愁を感じる。

 

TOHOシネマズ 流山おおたかの森を訪れるのも久し振りな気がする。

SCREEN9は何度も利用しているので過去の資料よりこの度の座席を決めた。

 
エジプトのナイル川を巡る豪華客船内で、新婚旅行を楽しんでいた大富豪の娘リネットが何者かに殺害される。
容疑者は、彼女とサイモンの結婚を祝いに駆け付けた乗客全員だった。
リネットに招かれていた私立探偵ポアロが捜査を進めて行く内に、それぞれの思惑や愛憎が絡み合う複雑な人間関係が浮き彫りになって行く。 ‎

 

 監督 

 ケネス・ブラナー
 出演 
 ケネス・ブラナー[エルキュール・ポアロ]
 ガル・ガドット[リネット・リッジウェイ]
 エマ・マッキー[ジャクリーン・ド・ベルフォール] 
 
 
 ===== ストーリー ===== 
何となぁ~く大筋は読めてしまうのは、メジャーな小説を原作とした映画作品の宿命!?
まぁ、原作小説は読んでいない(と思う)し、1978年制作された旧作も見たかどうかも覚えていないので、結果は分からずに十分楽しめた。
派手な展開は無いがジワジワと染み入る様にストーリーが展開して行く。
 ===== 設定 ===== 
閉ざされた空間での殺人事件。
使い古された感は拭えないが、ミステリー映画にとっては最高のシチュエーション。
しかも、登場人物(ポアロ以外)は全て動機が有ると来たもんだ!
『オリエント急行殺人事件』とは異なり、本作は船が舞台と言う事も有り、変な例えだが〝開放的な閉鎖空間〟と言った感じだ。
 ===== キャスティング ===== 
恐らくは原作からも旧作からもキャラクター設定は変更されているだろうから、自ずとキャスティングもそれに倣っている事だろう。
ケネス・ブラナー氏とガル・ガドット氏以外、知った俳優は居ない。
 ===== キャラクター ===== 
ポアロが髭を生やしている理由が、第一次世界大戦に従軍した際に受けた酷い顔の傷を隠す為と言う、原作にも無い設定、勝手に作ってしまって良かったの?
作品ラスト、何故だか髭を剃ったポアロが気付かれなかったのは、何かを暗示していたのだろうか?
それと現在の人格形成の要素が、自分を見舞いに来た恋人が砲撃に遭い死んでしまった為だとか。
ケネス・ブラナー氏のエルキュール・ポアロは、どうも個人的に抱く〝ポアロ像〟とは懸け離れているんだよなぁ・・・、何かこう〝精悍で粗野〟な感じがしてならない。
他のキャラクターは、皆が皆、被害者位と何らかの関りが有るので殺人の動機を抱えて居たり、犯行時のアリバイが無かったりと上手く出来ている。
 ===== 映像 ===== 
映像美。
ピラミッドを始め歴史的な遺跡やナイル川河畔の自然を画面一杯にに映し出される・・・、まぁ、CGとスタジオのセットだろうけど。
広大なエジプトの大地と閉鎖空間の船内との対比がメリハリとなって緊迫感を醸し出している。
この度鑑賞したTOHOシネマズ 流山おおたかの森では〝IMAX版〟での上映も有ったので、そちらで観賞したならばエジプトの風景が嘸かし綺麗だった事だろう。
ガル・ガドット氏は死体になっても美しく華が有る。
どうせ観るなら、ムサ苦しいオッサンより美女の方が画になる。(不謹慎?)
ラスト・シーン、船内より遺体を搬出する際、いくらエジプトだからって丸でミイラみたいに包帯で覆わなくても・・・!?
冒頭、第一次世界大戦に従軍しているポアロの顔は、CGを駆使して若返らせたケネス・ブラナー氏・・・、みたいな事を映画館販売パンフレットに記載が有った様な気がする。
 ===== 音楽 ===== 
何と無くエジプトっぽいBGMやら主題歌が流れていた様な気もする。
余り音楽に造詣が無いので良く分からない。
 ===== 期待感 ===== 
普段はアクションやSF等の展開の早い作品ばかりを観ているが、たまにはこう言ったゆっくりとストーリーが進んで行く作品も良い。
じっくりと映画の時間を堪能する事が出来そう。
 ===== 満足度 ===== 
雄大な景色と密室殺人事件と言う組み合わせが、非日常の一時を味わわせてくれる。
ナイル・クルーズのシーンを観るだけでも価値有り。
原作小説を読んだ事も1978年版の旧作も見た事も無いので、ネタバレ無しで楽しめた。
 
 
 ===== アクション ===== 
冒頭の第一次世界大戦時代の戦闘シーンを始め、ミステリー作品とは言えそれなりにアクション・シーンは有る。
銃撃に追跡、ブラナー×ポアロは結構アクティブ。
 ===== SF ===== 
該当要素無し。
 ===== コメディ ===== 
少な目な印象だけど、ポアロの立ち居振る舞いや物言いは、やはりコミカル。
 ===== ホラー ===== 
犯人が分からぬまま、密室と言える船内での心理状態に感情移入し、恐怖が伝わる臨場感。
ホラーと言うより〝スリラー〟かな・・・?
 ===== グロテスク ===== 
ポアロの顔の傷。
従軍時に受け、髭を生やす切っ掛けともなった物だがかなりの深手だった。
 ===== サスペンス ===== 
密室による連続殺人が起きる事は周知なので、次の殺人は何時起きるのか、誰が殺されるのかが〝期待〟を高める!
クルーズ船と言う閉鎖空間で誰もが犠牲者とも殺人者ともなり得るシチュエーション・・・、こちらもやはり〝スリラー〟と言った感が強いかな?
 ===== 謎解き ===== 
これ以外に有るだろうか、イヤ無い!
思わず反語表現を使ってしまいました・・・、とは言うの物の〝解答編〟での推理の説明が、ポアロが感情的になってしまい、希薄な印象は否めない。
 ===== 不可思議 ===== 
該当要素無し。
 ===== ラヴ ===== 
〝人は愛のために何でもする(byエルキュール・ポアロ)〟・・・、正にそう!
純粋に愛し合っている愛も有るが、金が絡んだ〝愛憎〟の方が支配的だし興味津々。
 ===== エロス ===== 
該当要素無し。
 ===== 悲劇 ===== 
やはり理由や動機はどうあれ、人が殺されているからね。
本人が一番気の毒だが、残された家族や近親者も辛い物が有るだろうね。
 ===== 感動 ===== 
該当要素無し。
 ===== ドキュメンタリー ===== 
該当要素無し。
 ===== 歴史 ===== 
第一次世界大戦と第二次世界大戦との、束の間の平穏なエジプトが舞台。
作品冒頭は第一次世界大戦に従軍中のポアロも。