※※※ 注意 ※※※
「シネマ報告書」には、映画の内容や核心・結末に触れる、いわゆる“ネタバレ”が多分に含まれております。
これから観ようと思っている方は、本報告書の内容についてご理解のうえ十分注意してお読みください。
１．評価
意外とこじんまりだった映画
★★★
（★…1点 ☆…0.5点，★5つで満点）
２．基本情報
（2010年／中国・香港映画／95分）
原案・製作総指揮・武術指導・主演：ジャッキー・チェン
監督・脚本・編集：ディン・シェン
出演：ワン・リーホン
ユ・スンジュン
ドゥ・ユーミン
リン・ポン
ユー・ロングァン
時は紀元前227年、戦国時代の中国。
梁と衛の両軍が死闘の末全滅した中、
死んだふりをして生き残った梁の一兵士は、
衛の将軍を生きたまま捕まえることに成功する。
捕虜を連れて帰れば報酬がもらえることを約束されていた兵士は
梁に将軍を連れて帰るため長い旅路につくが、
次第に二人の間に奇妙な絆が生まれ始める。
一方、衛の軍は将軍を探すため捜索隊を出すが、
真の目的は“将軍の暗殺”だった―
３．コメント
さて、本ブログでも再三言いまくっているが
ジャッキー・チェンは俺の永遠のヒーローだ。
ウルトラマンよりも、ゴレンジャーよりも、仮面ライダーよりも
俺の魂に深く刻み込まれている最大最強のヒーローである。
そんなジャッキーも21世紀以降、アクション一辺倒だったスタイルから
徐々にドラマ性を持たせた映画へとシフトしていき
昨年の『新宿インシデント』に至っては
カンフーを一切排除した社会派アクション映画にチャレンジした。
ジャッキーも御年56歳。
正直、俺のような往年のファンに答え続けるのはキツかろうて。
本作『ラスト・ソルジャー』は、紀元前戦国時代の中国大陸を舞台にした
笑いありアクションありドラマありのロードムービーだ。
ジャッキー自身がへなちょこ兵士の役であるため
得意のカンフーでの大立ち回りこそないものの
それなりの小技は随所に観られるし、へなちょこ役もけっこうしっくりきてる。
歴史の残酷さを垣間見た切ないラストもとても印象深いし
今回もグッとくる“ジャッキー泣き”が観れる。
そんなジャッキーの意気込みも感じられる映画ではあったが、
大風呂敷を敷いたわりには、意外とこじんまりした映画だったなと。
まあ、大河ドラマのような壮大なスケールを想定していたのかどうかは定かじゃないが
史劇という背景でいろんなロケーションを敢行しているにもかかわらず
追いかけっこだけに終始したきらいがあり、小さくまとまっちゃってる。
登場人物のキャラインパクトも実に弱々しいし、
女性キャラに至っては、一体何のために出てきたのかと。
スケール感もキャラも弱いと、いいはずのドラマ部分も弱くなってしまう。
ジャッキーの構想20年がもったいない出来になってしまった。残念。
とはいえ、『ダブル・ミッション』『ベスト・キッド』『ラスト・ソルジャー』と
2010年はジャッキー映画を3本も観られたことに感謝だ。
しかも、通算100本目となる記念すべき作品が
『アジアの鷹』シリーズの3作目なのだから
今から楽しみでしょうがないぜ！
ジャッキーはいつまでも俺の心のヒーローだ！
４．2010年度ランキング（11/14時点）
本作は、本年度のベスト10ワースト3ともにランキング外。
（１）ベスト10
① 告白
② アウトレイジ
③ ライアーゲーム ザ・ファイナルステージ
④ クロッシング
⑤ ベスト・キッド
⑥ トイ・ストーリー3
⑦ 劇場版TRICK 霊能力者バトルロイヤル
⑧ ゾンビランド
⑨ BECK
⑩ パラノーマル・アクティビティ
（次点）
エクスペンダブルズ
時をかける少女
第9地区
（２）ワースト3
① エアベンダー
② 彼岸島
③ シャーロック・ホームズ
＜その他ランク外一覧＞
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