横一列に並ぶランニングマシン。



大概のランナーはランニングマシンの前にセットされたテレビを見ているが、中には窓に映る他のランナーの走行スピード見ている者がいる。


そういう人間は一目でわかる。

こっちの走行スピードを上げると一緒になってスピードを上げてくるのだ。

僕はそんな挑戦者を見つけるとテンションが上がってくる。

僕は割と体力がある方だと自負しているので、とにかくあーゆー場では一番でありたいのだ。
他のジム利用者から見てもアイツすげぇなって思われたいのである。

だがしかし稀にかなり持久力のある猛者が出現する。

そんな時は、こっそり歩幅を狭めてめちゃくちゃ早く走っているように見せるのだ。


実際の時速をわざわざ覗き込んでくる人はまずいないと思うので、このチョコチョコランニングをすれば、傍目から見たら僕が一番早く見えるのだ。

僕がいないとき、是非お試しあれ。

ちなみにこのランニング競争をする上で、一つ注意しなくてはならないことがある。

それは、他のランナーに意識が傾き過ぎる余り、、間違って振っている拳をランニングマシンにぶつけてしまうことがある。

僕はこの失敗を既に二度経験し、血だらけの拳で走ったことがある。かなり沁みるから気をつけるように。