私が勤める会社の女性職員は、子供がいても仕事を続ける人が多く、育休や育児に関するお休みも取る人が多い分、自分も…と休みやすい職場だと思う。
 若い時はまだ小さい子供がいる職員さんの代わりに頑張らなければならないことが多かった。不公平に思っていたけど、10年以上勤めた今、結婚して、昇任して、子供を産んで育休をとって復帰して、やっと堂々と休みが取れるようになった。

 今は17:30定時だが保育園のお迎えがあるので部分的に休業し毎日15:30に退勤している。

 私のキャパが小さいのかもしれない。2時間も早くあがっていて、子供も一人だ。
 それなのに、仕事をして、終わった後保育園に迎えに行って息子の手を引いてなんとか帰宅し、帰宅後の手洗いや水分補給、おやつ、お世話をして、朝残した食器の片付け、夕飯準備、お風呂まで。合間に本を読んでと言われたら中断し、抱っこと言われたら抱っこする、そんな日常が自分にはひどく負担らしい。
 歯磨きして本を読んで寝かしつけしようと思ったら「お腹すいた」と言われて寝ないときの絶望を最近はほぼ毎日味わい、自分は髪も半乾き、歯も磨かないで息子と寝入ってしまう。
 毎日フルタイムで子育てもやってる人がいるのが信じられないくらい、本当に日々へとへとである。

 最近なんて退勤後からすでに疲れていて、そのへんのパン屋とかケンタッキーに入ってコーヒー1杯飲んで一息つかないと迎えにいく気力がない。仕事集中モードからいきなり息子と明るい声で歌ったり息子をほめたり急かしたりするという母親モードへの切り替えが難しい。

 それでも毎日頑張っている。

 時には小児科、泣き止まない息子に顔面引っかかれ顔は傷だらけ。
 小児科まで抱っこして必死に走っていた時、つけていたナプキンがずれて地面に落下したことがある。瞬間死のうと思った。
 時には保育園、幼稚園の見学で息子を抱っこしたまま傘がうまくさせずびしょ濡れ。
 時には、朝の登園拒否、準備した荷物をひっくり返され、バスに乗れず遅刻ギリギリの出勤。
 時には、出かけた先で地面に寝っ転がる息子を起こし、髪はひっぱられぐしゃぐしゃ。
 楽しい思い出を作ろうと思って行った旅行先、走り回る息子を抱きしめても怒っても聞かず周りの迷惑そうな顔が限界で叩いてしまう。
 うまくいかない。誰にも誇れない毎日。
 
 それでも毎日働きながら母親を続けている。

 息子が転んで唇が割れれば休みを取って形成外科へ、ささくれた爪の周りが腫れたら皮膚科へ、足にガムテープを落としたら整形外科へ連れていった。
 試行錯誤して薬を飲ませ、背中にテープを貼り、恐る恐る足の指の傷テープを替え、お尻が荒れれば薬局でもらったぬり薬を、目やにがひどければ眼科でもらった目薬を。泣かれながら鼻水を吸引して、息子の吐瀉物を体で受け止め一日何度も消毒したり洗濯したりする。

だから、ってことではないんです。
いや、これは言い訳。
許されようと思って書き連ねているのである。


 息子や職場の人には申し訳ないけど、息子が具合悪いと言った朝、ほっとしてしまう。会社に行かなくて良い。と。
 夫が稀に平日休みで、保育園のお迎えを任せられる日、いつも通り息子のお迎えに行くような雰囲気で退勤して、1人でサウナに行ったりカフェに行く時間は、罪悪感があるがこの上ない至福の時間である。

 誰にも言えないけど、本当は休むほどではない程度の風邪で元気に遊ぶ息子と共に家にいて、いつも出来ないところの掃除をしたり、ごろごろする時間が好きだ。
 夜に息子が熱が出したら心配するけど、同時に明日は会社休むだろうし面倒な風呂入らなくて良いかと思って楽している。
 息子にアンパンマン見せて自分は昼間からゆっくりお風呂入ったりしている。

 そんなズルを何度も繰り返している。

 息子が成長したら、「君が小さい時は、君のおかげで結構楽したよ」と正直に白状しようと思う。