Dance, dance, otherwise we are lost | Je Veux Vivre

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Je veux vivre
Dans ce rêve qui m'enivre

Dance, dance, otherwise we are lost.

―Pina Bausch

 

舞踊家かつ振付家のピナ・バウシュについては、誰もが知る20世紀を代表するコンテンポラリー・ダンスの巨匠で、この言葉も改めて説明するまでもないだろう。こうしたポートレート一つとっても佇まいが本当に美しくて感動で泣けてくる。

 

 

 

 

私が心から尊敬するバレエ・ダンサーたちの踊りを目にすると、いつもピナ・バウシュのこの言葉を思い出す。パリ・オペラ座のエトワールたちを見て心を動かされる時もこの言葉を思い浮かべるし、また実際にパリオペの上演するバウシュの『春の祭典』や『オルフェオとエウリディーチェ』を見るとこの言葉と連動して感動が止まない。感動という言葉では陳腐にすぎるのだが。

 

バウシュの代表作でもある『春の祭典(Le sacre du printemps)』はストラヴィンスキーが作曲したバレエ音楽の傑作に振付したもので、ニジンスキー版バレエ・リュスによって1913年、パリのシャンゼリゼ劇場で初演された。ベジャール版マクミラン版もあり多くの偉大な振付家が作品に関わってきたが、バウシュのそれは実際に舞台の上に本物の土を敷き詰めて踊ることでも有名。

 

アバド×ロンドン・シンフォニーによる録音

 

バウシュが芸術監督を務めたヴッパタール舞踊団によるLe sacre du printemps。

 

 

舞踏団出身のマルー・アイラドによるLe sacre du printemps

 

 

Dancing at Dusk セネガルの浜辺から。

 

 

 

バウシュと言えばまた、水を用いた舞踏『Vollmond』も知られている。

 

 

 

 

 

フォルムが美しくてこの一瞬一瞬だけでもため息が出る。水も生きていると思わされる。

 

 

冒頭のバウシュの言葉にしても、やはり生まれながらにしてダンサー、「踊るために生まれてきた」人々とはこうした人々。ダンスが得意なだけではダンサーたりえないと思わされるフレーズ。

 

パリ・オペラ座によるLe sacre du printempsはまた別の機会に、そしてピナ・バウシュの出演する映画『Talk to her』も思い出で長くなりそうなのでこのあたりで。