「坂道のピエロ Vol. 7」BON-Tomoeさんレビュー♫ | madclownの“泥の冠”

madclownの“泥の冠”

自身の音楽活動等の記録です♪

いつも素晴らしいレビューをFBに書いてくれるアーティストのBON-Tomoeさん。
今回も先日のLIVEの投稿をしていただいたので、原文のままこちらでも紹介します。

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

昨夜はmadclown【坂道のピエロVol.7】
夜風レコードさんとのユニットthe 4969s(フォークロックス)ゲスト ♪♪モリタとまえだ、という男女二人のユニットのLIVEへ・・・@神楽坂MASH RECORDS

Just in contrast ! まさに真逆のタイプ(色に例えたらmadclownは革ジャンの黒・夜風さんはそよ吹く風のような若草色)の二人のユニット名は、フォークとロックだから4969s・・分かりやすい(笑)
タイプは全然違うが、仲良しの同級生のような二人の掛け合いも微笑ましい。

~第一部~
1曲目はなんとなんと意表を突いた選曲「煙突のある街」これを頭に持ってきた勇気に脱帽。卓治ファンなら思わず唸ってしまう。
元ブルーハーツの真島昌利作詞作曲。

「アパートの窓を開けると憂鬱な気分になるぜ~」と始まるこの曲を初めて聴いた時、私は何歳だっただろう。労働者の町・川崎に生まれた私は、てっきり公害の歌だと感じたが違った。

単に環境破壊を指弾するのみならず、社会構造の劣悪さを鋭く突いた歌詞に気づいた時は衝撃的だった。これを当時ギラギラした眼で卓治さんが歌ったのだから、たまらなかった。

まさかこの曲をthe 4969sで聴くとは思わなかった。ボクシングのパンチでいえばストレート連発の感じで、力強くシャウトしてくれて感動しました。

2曲目は夜風レコードさんのオリジナル曲「季節はずれ」
二人で歌うことでシナジー効果を生み出して素敵でした。

3曲目は私達世代には懐かしいフィンガー5の名曲「個人授業」
これを50代の男性が歌うとこうなった、という見本(笑)魅力的な女性教師の個人レッスンを受けてみたいという歌詞。晃君が歌うより猥褻さが増していたことは確か・・(笑)

4曲目は先日64歳で亡くなった、ハスキーvoiceとアンニュイな雰囲気が魅力的だった、りりィさんのカバーで「私は泣いています」
男性二人での歌唱は初めて聴きましたが、なかなか不思議な感覚でよかったです。

そして、この後はmadclownのソロコーナー

ソロ1曲目はSIONのカバーで「12月」
~12月街はクリスマス気分~
~そして俺ときたら  この頃になると何かやり残したやわらかな後悔をする~の部分が好きです。

男性的なハスキーボイスで鋭く語り掛けるように歌うSIONのカバーは難しいのでは?との思いも杞憂でした。見事にmadclown流に歌いあげていて素晴らしかった!

そして、初期からの甲斐ファンの私には超嬉しい選曲・・12月の甲斐ソング・・・・・「かりそめのスウィング」を演ってくれました。
この曲は決してクリスマスソングではありません。ジングルベルに街が浮足立った夜に、去っていった恋人を想う歌。

甲斐さんが21歳の時に書いたこの詩は、初めて聴いた頃まだ10代だった私には完全に理解するには背伸びが必要でしたが(笑)大好きな曲でした。今でも好きです。歌ってくれてサンキューです。

そして、madclownソロコーナーのラストは、オリジナル曲。
「マシな未来~ロックンロールの旅は終わらない~」
「カフェイン ニコチン アルコール」が彼の名刺代わりの曲ならば、この曲は、尖っていた若い頃を過ぎた50代の男の等身大の胸懐を覗かせた歌詞とメロディの素敵な曲ですね。

~第二部~
スペシャルなゲスト[モリタとまえだ]という男女2人のユニット登場。全く予備知識もなく初めて聴きましたが、一つ一つの楽曲がオリジナリティに溢れるユニークなもので、キュートな女性ヴォーカルのモリタさんの歌唱はハートで歌うタイプ。気持ちがよく伝わってきました。コミカルなMCも微笑ましく、常に寄り添うようにギターを弾くまえださんも素敵でした。

ラストに歌った「幸せな退屈」という曲は、日常の何気ない幸せの瞬間を綴ったひまわりのように温かい歌。私も日々の些細な幸福感を糧に生きているタイプなので、とっても共感しました。

~第三部~
夜風レコードさんのソロコーナー。
意外とワイルドな感じの曲からかわいい歌詞の曲、そしてラテン系のノリのものまでオリジナル曲を堪能しました。
1曲目「空想のビアホール」2曲目「ため息じゃなくて」3曲目の「夜に逢いにゆく」の歌詞が特に素敵なんです。
~もう幾晩も花に惑わされ~
~もう幾晩も鳥についばまれ~
~もう幾晩も煙にまきまかれ~
~それでも夜に逢いにゆく~
この雰囲気、とってもいいですね。

4曲目は夜風さんのゲストとしてmadclownを引き込んで(笑)2人で夜風さんのオリジナルの軽快なメロディの曲「レコードと君」を優し気な演奏と歌で魅せてくれました。
~はりをそっと落として~
~揺れるあかりと煙の部屋で~
~窓のカーテン閉じて~
~月が呆れた顔でまたのぞくから~
・・・なんて素敵な表現でしょう。

さて、ここからまたthe 4969sに戻り(笑)・・・
「カフェイン  ニコチン  アルコール」madclown
「学生街の喫茶店」ガロのカバー。
~片隅で聴いていたボブ・ディラン~の部分を、
~片隅で聴いていた甲斐バンド~にして歌ってくれました。

そして「安奈」は甲斐さんの匂いがしない夜風さんのヴォーカルが新鮮でした。madclownのそれは、さすがに歌いこんだ感じで 、でも甲斐さんでなく自分のカラーでの歌唱で素敵でした。

4969sのラスト前の曲は「ストレンジャー」
夜風さんのお友達の翔さん(今春に亡くなられたそうです)が作った曲とのことですが、まるで二人のオリジナル曲のようにピッタリで、歌い出しの夜風さんのヴォーカルから、もうもう・・・とても美しくて、madclownとのハモり部分も優雅で惹き込まれます。今後も素敵に歌い続けてほしい曲です。

ラスト曲は、青い三角定規の大ヒット曲「太陽がくれた季節」
ふたりでハッピーに歌ってくれました!

お約束のアンコールは、夜風レコード作詞madclown作曲の4969sの生き様を書いた作品「奇跡知らずの街」・・・これはサビ部分は一緒に歌えましたよ♡

最後は、[モリタとまえだ]のお二人をステージに招き、4人で一緒に「満月の夕」(ソウルフラワーユニオン、ヒートウエイブ)を歌ってくれました。

今年最後のLIVEを期待以上に華麗かつワイルドに締めてくれました。ありがとう!


{6CE9B51E-75CF-4DE2-847C-43BF48377FAB}
{03818143-472C-4C2C-83B1-6AD5AA6579DB}