月の舟  | 思い草へ              

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六月の淡い闇には 
花たちの密かな囁きが混じっている 
漂う気配に耳を澄ませば 
くちなしの甘過ぎるアロマが 

青い月を誘う 

ためらう指先を差し伸べ 
水鏡に映った月をすくうように
探している 時のゆくえ 
淀みなく 月は満ち欠け 
夜に浮かべた小舟を運ぶ  

 

流れの狭間には 永遠の疑問符 

それを手のひらに積み上げて 

遠く あなたを想えば 
いつしか降りた夜露が
瞼に愛しく宿る 

 

 


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🌙 追記

昼間の重く湿った暑さをなだめるような
ひんやりとした微風が頬を撫でて・・・

静かな夜が過ぎてゆきます。
あなたはいかがお過ごしでしょうか。

久しぶりに夜空の詩を書きました。

色々な意味で騒々しい東京の今。

コロナ、ワクチン、オリンピック、都議選・・・etc.
様々な立場、意見、情報が溢れてぶつかり合っています。
せめて、満月夜くらいはこの騒々しさから抜け出て
美しい夜を堪能するための詩作です☆

今夜の空は星もなく、
しっとりと濡れたような路面が艶やかです。
あんなふうに何もかもを映して静かでありたい・・・。
あなたの今が良きものでありますように*

2021年6月26日 スノウ