昨日27日新橋演舞場の千穐楽昼の部をもって1月予定していた観劇をすべて終えました。演舞場昼の部はさらに感動深まり高まる素晴らしいお舞台でした。

義経千本桜は獅童さんの忠信が美しく、荒事の忠信といえば今回の獅童さんが刻印されました。海老蔵と同じく5演目にでてらした九團次さん、千穐楽の弁慶これも刻印されました。声よし隈取も見事な大きな弁慶でした。廣松が静御前…これもしみじみ感動。彼は立ち役もいいし、楽しみ。

幡随院長兵衛、海老蔵の長兵衛のセリフ噛み締め心打たれ涙が溢れました。そしてその海老蔵の心を打たせ涙をこらえさせていたのが長松の勸玄ちゃん。

4日にみたときも楷書通りで完璧なうえに心が入っているから感動させられましたが、千穐楽は工夫がみられました。長松の気持ちがぐっと心に突き刺さる名演。長松母お時・孝太郎の手を振り払い飛び出し、呼び止めすがりつき見交わす顔と顔。思いだすとすぐまた涙が。

新吉原仲の町を舞台に、華やかで軽快な傘出しの手妻(てずま)をみせる三升曲輪傘売で終わる昼の部。

昨日は廣松の兄、廣太郎の結婚披露宴だったそうですね。お父様の友右衛門さんは幡随院長兵衛で湯殿のあとにいらしたのかしら。廣松は傘売までありました。廣松の男伊達・月見の源八、いいお顔してたしかっこよかった。ご一家揃って大忙し!なによりですね!

新橋演舞場
4日昼夜、25日夜の部、27日昼の部に。


8日に昼夜
充実してました。


19日五雲会に、宝生能楽堂へ。


第23回伝統歌舞伎保存会
17日に舞台稽古を見学。
19日本公演を拝見。
人情噺文七元結 長兵衛・八重之、音之助ほか。今回は音羽屋さんのお弟子さんの勉強会。本公演のあとの大喜利も楽しかった。

2日後にみた本公演での進化に驚きました。


21日歌舞伎座昼夜
昼の部はやはり吉例寿曽我に感動。高麗屋さんの廓文章、一條大蔵卿、七之助の傾城・夕霧がほんとにきれいでよかった。お七の人形振りが楽しみでしたが、以前みたときは文楽の人形と思い込んでましたが、文楽を見始めた今回は違和感、これは文楽ではなく操り人形なんだと思ったら腑に落ちました。絵本太閤記はやはり好きにはなれなかったけど、幸四郎・米吉は若く美しくリアル^_^、全体の配役にも説得力ありました。幸四郎も東蔵さんもこときれるまでが長くて苦しそうでかわいそう。 勢獅子で久しぶりに歌之助がみれました。


25日再びの新橋演舞場夜の部
児太郎は歌舞伎座昼の部から新橋演舞場夜の部の鳴神・雲の絶間姫、牡丹花十一代・芸者、俊寛・千鳥。大役二役はもう手の内に入りましたね!海老蔵の鳴神でいつか。

牡丹花十一代は、なんといっても可愛い麗禾ちゃん。可愛いだけでなく凛としてきれいで踊りもうまい。勸玄ちゃんも愛くるしいまでに真剣に踊ってました。深い愛情でふたりを守り育てる海老蔵は父の風格、また歌舞伎を、一門を背負う棟梁の風格。歌舞伎もますます豊かに面白く発展していきそう。花の世代が子を持つ親となり、その子らが、この1月は各座で大活躍。


26日姫路城音菊礎石 をみに国立劇場へ。
さすが音羽屋。楷書のお芝居ができる役者さんが揃って、ますます充実。年の功、これからが旨み増す。

菊五郎さんは誰からも親しまれ愛され尊敬される大幹部。歌舞伎界のお父さん。今月は二人のお孫さん、和文君と眞秀君が重要なお役で大活躍。客席を沸かせました。仏語での狐言葉はどうなんじゃろか。

歌舞伎名作のあてこみ、早替りなど歌舞伎ならではの演出が盛り込まれ、実は実はで、お決まりのお家騒動を無我夢中でみさせる大サービス、大盛りあわせ。ゆえに、日をおうごとに、完成度があがったようです。

初めて歌舞伎をみるひとには、解説があったほうがいいと思いました、たまにしか歌舞伎みないお友達を誘ったので、予習しといてね、とはいいましたが、イヤホンガイドを勧めればよかった。私が筋書を指差したりはしましたが^_^。


27日昨日の千穐楽は昼の部のみ。
一階は花道寄りで、三列目までが好きなので、自動選択のお席満足できず手放し再トライしたその一瞬で完売していて、焦って真っ青になったチケ取りを思い出します。で、夜の部は好きなお席の範疇に入るお席が三席並びでとれた25日にしました。

ほんとは千穐楽の夜の部を見届けたかったですけど。でも、昼、夜、1日ひとつづつみることになってよかった。こんなすごいの1日でみたら、頭の中の感動の渦が鳴門の大渦並みになり、大変なことになっていたかもしれません。


新しい年の初めの事始め。
しばらく余韻を楽しもうと思います。