河竹黙阿弥作
四千両小判梅葉
四谷見附より牢内言渡しまで

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野州無宿富蔵(菊五郎)は、主筋だが今は浪人の藤十郎(梅玉)に江戸城の御金蔵破りを持ちかけ、まんまと盗み出した四千両を藤十郎の住まいに運びこむ。生き別れの母に会いに金沢に行くとちゅう、富蔵は御用になり、伝馬町の牢に入れられる。牢内で二番役に取り立てられるが、浅草で磔刑が決まり、牢を後にする。

実際に1855年に起きた江戸城の御金蔵破りの事件をもとにした世話物の名作だそうで、公演記録も今回含めて13回ありました。

YOUTUBEに、昭和58年NHKで放送されたものがあって、びっくり。全部みられます。

富蔵は二世松緑、藤十郎は羽左衛門。今月菊之助が演じている巾着切は、当時海老蔵だった12代團十郎。

役者がかわるとこうも違ってくるのだなぁと思いました。菊五郎さんはちょっとお茶目だから、笑える場面があります。江戸におくられる富蔵を追いかけてきた女房(時蔵)、幼い娘(亀三郎)、舅(東蔵)との別れの場面では泣かされまし。牢内の場は、こんなだったのねーという興味と、二番役を図太くこなす富蔵(菊五郎)さんがかっこいい。牢内という場面の面白さもあり、また、久しぶりに菊五郎さんのいいとこ満載のお芝居をみせてもらったなぁとの満足感がありました。あのよく通るお声、たっぷりなさってるのに軽い身のこなし。お元気でいてくださるのがなにより嬉しかったです。

松緑さんと羽左衛門さんのは、台詞のリズムが、ならでは。可愛い娘役が亀三郎さんだったのも嬉しい驚きでした。

よかったら( ^ω^ )どーぞ。