初出は5年前です。アガってきていました。
いま、ほんとうにみんなお金遣わないというのか、財布の紐がかたいというのか、なかなか消費は進まないのですが・・・。
特に40代以上のオトナがお金を落とすものに
ストーリー
と
ファンタジー
があるんじゃないかと思います。
ストーリーと言うのは、占い全般も含みますよね。どんなつまんないチャラくさい恋愛ごっこや不倫だって、「いや、それには理由があるんです」、「前世からの因縁なんです・・・」みたいに理由づけしてもらって、美しい物語に書き換えてもらう。
そのためにならお金も払う。
あるいは、スピリチュアル。「あなたにはこういう課題があって・・・」的なライフコーチを含めて。ライフコーチの中には家元制度のように何千万円もつぎ込んで自分もステージを上げ、その分自分のレッスン料もばか高い方もいらっしゃれば、
「・・・あんなのでお金取っていいの?」と、こちらが驚愕するようなレベルの低いものまである。私、前から不思議だったんですが、あれって、有料のお友達ごっこなんじゃないかと思い至りました。
だって、いいお金でも取らないと、普通のひとの人生の、普通以下のゴチャゴチャを何時間もかけて話を聞いてくれませんよね、普通は。
翻ってファンタジー。
代表的には、ジャニーズや韓流のおっかけとか。
広義では、まつエクとか爪にラインストーンとかも入るかな。自分磨きもそう。
ちょっとした非日常や、「これやってる私はすごい」みたいな思い込みはこれに入ると思う。
ちなみに、有料のお友達ごっこにしろ、思い込みにしろ、けっして否定するものではありません。それでハッピーになれればOK!
これはあまり書きたくないけど、出会い系で国際恋愛・・・というのもファンタジーの一種だろうとは思います。
変わり映えのない日常、平凡な私を変えたい、みたいな。欧米人の彼ができたら自分も特別になれる、みたいな。国際結婚さえできたら、外国に住めるし友達にも自慢できる・・・みたいな。
実際には、彼ができようが国際結婚しようが、なってしまえばタダの日常生活だから、問題が解決する訳ではないですよね。新たな問題が出てくるだけで。カスみたいな夫だとか、デキの悪い子どもや連れ子だとか・・・。
いや、新たに見えるだけで、以前と同じ問題だったりしますよね。問題が、ちょっとお色直しして出てくるだけで。
そこで、外国のミリタリー関係者(を名乗るひと)に詐欺に遭っちゃうようなひとたち。あれもきっと、ファンタジー+ストーリーなんでしょうね。
命を賭けて祖国のために(あるいは世界平和のために)戦っている彼を支える私、みたいな。
ずいぶん安いファンタジーだとは思うけれど、流されると詐欺の被害に遭って、「安いファンタジー」では済まなくなるというヒリヒリ感つき。
私が言うところの、「ヒーローの彼女はヒロイン」。ヒロイン願望がヘンな形で出ちゃうとそうなるんだろうと思います。
外国のソルジャーを「私のヒーロー」とかね。私の英雄はせめて自然災害の被害者の救助に当たっている自衛官だろ、と思います。
特別なひとの特別な私 を目指すよりは、自分が特別なひとになることを目指したほうが早いよ、きっと。
愛を込めて。