ひとを信じるというのは難しいことです。相手が同性であったり、仕事上の付き合いであったりするとそれほど疑心暗鬼にはならないで済むかと思いますが・・・。家族のことも信じられますね。でも、相手が異性で、しかも自分が相手の気持ちを欲しいと思っているときに、相手を信じ抜くということはなかなかできることではありません。好きだからこそ疑ってしまうんですね。


相手をとことん信じるというのは、「私はこのひとを信じる」と決心することではないかと思います。


夫婦であっても(夫婦だからこそ?)、相手の携帯やe-mailを覗いてみたくなることもあるかと思います。でも、私信を覗く、ということは背信行為だし、絶対にやってはいけないと思うのです。インターネットの履歴を調べるのもそうですね。私は、夫のe-mailであれ、恋人のe-mailであれ、許可なくチェックすることは絶対にありません。「許可なく」というのは、夫に頼まれて、彼のアカウントを開いて調べものをすることがあるからです。


私は若い頃に外交官事務所で働いていましたから、秘密を知るということがどんなに危険なことか、身に沁みて知っています。国家機密だけでなく、ひとの秘密やプライバシーを知りたいとは思いません。私といっしょにいるときに恋人がメールをチェックし始めたら、絶対にスクリーンの方に視線を向けませんし、恋人が電話を受け取ったらさりげなく席を外しますよ。


まあ、ほんとうに嘘つきなオトコやだらしないオトコは、こちらからスパイしなくてもボロボロ秘密を垂れ流して自分のだらしなさを暴露してくれますから、自分からボロを捜しにいく必要はないですね。


国際恋愛の場合、もともと言葉の壁もありますから、誤解や行き違いも起こりやすいですね。そういうときには、責める口調でなく冷静に、よくよく話し合ってください。


繰り返しになりますが、相手は「ウソをついているか、いないか」の2つしかないのです。あからさまなウソをつかれたら現実を見つめてアクションを取ることが必要です。でも、そうでないうちは「自分が相手を信じるか、信じないか」。オプションは2つしかないのです。恋愛中は(=このひとを愛する、このひとと付き合うと決めているうちは)、相手を信じるのが基本ではないかと思います。


「このひとを信じるわ」と決めても、相手がほんものでなかった場合、「やっぱり信じてはいけなかったんだ」と分かる日が早晩訪れるでしょう。もしも彼がほんものだった場合、つまらない焼き餅を焼いたり、しつこく問い詰めたりして嫌われてしまっては元も子もありません。目の前に証拠を突きつけられるまでは、全身全霊で彼を信じましょう。相手を信じぬくためには、自分を信じることができなければなりませんが・・・。