「神戸ニニンガ日誌」(第3,675号)
○日経夕刊の連載小説「ポワールのソルベ」が終わった。連載を読んでいた人はラストでほっとしたのではないか。私はほっとした。ポワールのソルベは「霜に凍って衰えしぼんだ梨の様な老人の皮膚」のこと。
○80歳の筆耕士・牧原次郎と77歳の児童文学作家・羽沢胡桃の「老いと愛」がテーマ。作者の中島京子が振り返っている。
○話を思いついたのは「日本の総人口の五人に一人が後期高齢者になった」ことから。作者は「老齢生活をシミュレーションして楽しむような感覚で、出会いを書きました」という。作者もアラカンなので、想像は比較的容易だったのかも。
○次郎さんは私と同じく前立腺癌の診断を受け、治療に入った。男が年上で、病気でとなると、ははん、次郎さんがエラいことになるんだなと思っていた。作者は、男性機能を失った次郎さんが「人間的魅力のない人でしょうか? 異性愛者の胡桃さんにとって性的魅力のない人でしょうか?」と問う。そして「そんなことはないんじゃないかなと思っています」と。
○同病の私にも希望が湧く。村田善子の挿絵もすごくよかった。そして新たに柴崎友香の「訪れる人」がはじまった。
ⓜⓐⓓⓐⓘⓜⓐⓓⓐ まだいまだ。