「神戸ニニンガ日誌」(第3,052号)
○『ホテル・ニューハンプシャー』(J・アーヴィング)。西加奈子さんの『サラバ!』の中にこの本がでてくる。どんな物語なのか知りたくて読んだ。
○これを読んでわかったことは、この話がなければ『サラバ!』は生まれていなかったということ。自叙伝という形式もこれに倣っていると思う。あまつさえ書名の『サラバ!』も、この話のなかに出る「さらばだ、さらばだ」や「さらばだぞ」(中野圭二・訳)からきているものと思われる。西さんの中にそれだけ『ホテル・ニューハンプシャー』が入っている。
○「熊」の出現や、ある「計画」について、そして犬の使われ方についても、その時代性を鑑みても荒唐無稽なところもあるが、著者が「おとぎ話だ」と言っている以上、読者はその目撃者に徹するしかない。
○『サラバ!』の「僕」は『ホテル・ニューハンプシャー』を「何かにとらわれていた自身の輪郭を、一度徹底的に解体すること。ぶち壊すこと。小説の素晴らしさは、ここにあった」と評している。
ⓜⓐⓓⓐⓘⓜⓐⓓⓐ まだいまだ。