フレンジャー(Numeri日記より) | ヌメラーのヌメラーによるヌメラーの為のNumeri日記

ヌメラーのヌメラーによるヌメラーの為のNumeri日記

おもにNumeriでお気に入りのブログ転載します。Numeri知らない人はゼヒ読んでヌメラーになりましょう。
※私が書いてるのではありませんので悪しからず(^^)/

いやー恐ろしい。とにかく恐ろしい。ハッキリ言って脅威だ。

僕が小学生だった時、クラスナンバーワンの威力を誇るとんでもないブスな娘っ子がいて、何故だか知らないけど「むじな」っていう愛嬌もクソももないニックネームで呼ばれていたのだけど、ある年のバレンタインデー、誰が「むじな」からチョコを貰うかで騒然としたことがあった。小学生くらいのガキってのは残酷なもので、本当に人間的にどうしようもないのだけど、「むじな」からチョコを貰った瞬間、その男子の学校生活は終焉を迎えるといった機運が否応なしに高まっていく中、果たして誰が貰うのか、隣の席の彼か、ハンサムボーイの彼か、スポーツ万能の彼か、と一同が固唾を呑んで見守った。すると、ドロローンという効果音と共に教室に入ってきた「むじな」は、あろうことかビニール袋いっぱいに、どう少なく見積もってもクラスの男子全員に行き渡るであろう物量のチョコを持参してきやがって、後に「むじなタイフーン」と呼ばれるほどの猛威を振るったのだけど、そんな幼い頃のトラウマがひよっこレベルに感じられるほどに恐ろしい。

なにが恐ろしいかって言うと、言わずと知れた大塚愛なんですけど、もう彼女の魅力がとんでもない所まできてる。魅力がありすぎて恐ろしい。脅威すら感じるほどだ。

賢明な方なら、僕が大塚愛を文字通り愛して止まないのはご存知だとは思いますが、もう、皆さんが想像しているレベルの7倍は愛してしまってますからね。彼女が「一緒にお昼ごはん食べようよ」とか言おうものなら、親の葬式くらいなら平気で欠席しますからね、それくらい愛してしまってる。

昨年のことなんですけど、KDDIが提供するAUにて大塚愛モデルの携帯電話が売られたことがありました。W31Tという機種だったのですけど、彼女の歌の着メロが最初から入っているというご機嫌な仕様、もちろんCMにも登場してパンフレットやポスターにもババーンと大塚愛が。

もうね、著しく発奮してしまった僕は速攻でDoCoMoの携帯を解約しましてね。AUショップに猛ダッシュして件の機種を購入しましたよ。電話番号が変わろうがメールアドレスが変わろうが関係ない。携帯の中に入っていた山盛りのエロ動画が消えようが関係ない。全てをかなぐり捨てる勢いで購入しましたよ。

冒頭で「大塚愛の魅力が恐ろしい」って言ってるのはこの部分にありましてね、もはや彼女がCMしたら何でも買ってしまいそうな自分が恐ろしいんですよ。

今でこそ携帯電話や変な洗剤みたいな物のCMしかしてない彼女ですが、そのうち車のCMとか始めた日にゃ、どんな無理してでも購入してしまうかもしれない。車ならまだいいんですけど、マイホームなどのCMだったらどうするか。「大塚愛、MISAWAホームに決めました」とか「愛の家は蔵のある家」とかCMされたらどうするか。どんな無茶なローンを組んででもマイホームを購入してしまうかもしれない。もうそれくらいのところまで追い詰められてるんですよ。

そんな大塚愛がまたも新型携帯W41TのCMをやってるわけですが、「私の携帯は2000曲」とか、この殺伐とする救いのない現世に舞い降りた天使みたいな笑顔で言ってるのですが、当然ながらこの機種も欲しくなるじゃないですか。家とか車のCMじゃなくて良かったと安堵しつつ、どうしても欲しくなるじゃないですか。もうね、休日を利用してAUショップへと赴きましたよ。

AUショップってのは楽しいものでして、なんといっても、若くて綺麗なお姉さんがショップを預かってることが多いじゃないですか。小さなショップなら一人で預かってることも多いですし、大きなショップでも何人かのお姉さんが甲斐甲斐しく働いているではないですか。やはり客商売、それも携帯電話関係ってのはそういった綺麗なお姉さんが多いんですよね。

僕は、働くお姉さんってのが大好きで、とにかく携帯ショップで働くお姉さんを眺めるだけで至福の喜びを感じるのだけど、そのためか、お姉さんと二人っきりの貴重な時間を過ごすべく、町外れの小さな小さなAUショップを狙っていくんですよね。

都会じゃどうだか知りませんけど、田舎の町外れの方なんてプレハブみたいな小さなショップっが主流ですから必然的にお姉さんが一人でショップを守ってることが多いんですよね。そんなところに機種変更の相談にでもいってごらんなさい。結構長い時間二人っきりで、「料金プランは・・・」とかまるで結婚プランを立ててるかのようにめくるめくる時間が過ごせますから。そのうち二人は盛り上がっちゃって、「こちらの新機種もオススメですが、こちらのほうはどうですか」「あれ、どの機種ですか」「私です・・・」お姉さんは濡れた瞳でそう言った。「はじめて会った時から私・・・」「おやおや困った人だ」あとはもう、ショップ内でお姉さんと情熱的にパケット通信、そんな展開が1ミリでも期待できるから小さなショップを狙っていくべきなんですよね。

町外れの川の近くにある小さな小さなAUショップ。絶対的にオレンジに彩られた店舗に「My割り」とかいう勇ましいノボリが風にはためく概観。通常ならば綺麗な店内に携帯電話が並び、カワイイ娘が一人で切り盛りしてるような、そんな素敵な展開を予想させる店舗です。

よし、ここなら大丈夫。

ここのお姉さんはカワイイだろうか、ちょっとエロだったらどうしよう!なんて期待を胸にいざ店内へと踏み込んだその瞬間ですよ。

ドアを開けた僕の目に飛び込んできたのは部品を取られ、骨だけの状態みたいになったパソコンの本体ですよ。で、その横にはデロリと剥き出しのハードディスクみたいなのが転がってるの。

はて、ここはAUショップのはず。

間違えたかと思って一度店の外に出てノボリを確認したのですけど、やっぱり「My割り」とかふざけたノボリが星条旗の如く風にはためいているんですよ。おかしい、おかしい。

普通に考えると、日本全国どこのAUショップでも、店内に入ればAUの携帯電話が並んでいて、色々な機種や料金プランのパンフレットが並んでいるはずなんですけど、何をどうやったら骨組みだけのパソコンが鎮座している状態になるのか分からない。

どうかんがえても玄人仕様の自作パソコンン(しかも組み立て中)とAUが繋がらないんですけど、落ち着いて店内を見回してみるとさらに凄い。

なんかですね、マニアな人が使うみたいな無線機とか、盗撮用途としか考えられない小さなカメラ、あとは埃をかぶったペンティアムの箱とかが乱雑に陳列されてるんですよ。

AUはいつから秋葉原の裏路地にあるマニアの店みたいになったんだ、とか思いながら更に店内を見回すと、やはりAUショップだったらしく物凄い片隅にAUのコーナーがありました。

どうにもこうにも、前は普通のマニアなパソコンショップだったか盗撮盗聴ショップだったみたいなのですが、あまりに売れないためかAUショップにも手を出しちゃいましたみたいな雰囲気がムンムンに伝わるオマケっぷりで、明らかに浮いてる状態で申し訳程度にAUコーナーがありました。

で、そこの片隅には店員と思わしきサモハンみたいなオッサンが座っていて、何やら熱心に書類を書いている様子。というか、綺麗なお姉さんとかどこいったんだ。しかも、客が来てるのにガン無視で書類作成とかどうなってるんだ。

「すいません、ちょっと携帯のことで・・・」

と僕が話しかけると、サモハンは

「ああ、すいません、ちょっと今手が離せないもので、おーい、柳田君!」

すると店の奥からですね、ドライバーを手に持った、見るからにパソコンを組み立ててそうな青年がノッソリと店の奥から出てくるんですよ。見た感じ、全盛期の渕正信みたいな青年が、「今日はどうしましたかな」と凄い得意気に話しかけてくるんです。

おいおい、なんだこのAUショップは。僕が期待していたお姉さんがヒトカケラも存在しないじゃないか。それどころか、サモハンに渕ととんでもない布陣。一体どうなってるんだとワナワナとするのですが、とにかく話しかけます。

「あのー、なにか今使ってる携帯が壊れてるみたいで、落としちゃったんですけど、それから充電できなくなっちゃったんですよ」

さすがに、大塚愛がCMしてるからその機種が欲しい、なんて口が裂けても言えず、本当に携帯が壊れてたのでそれを口実に機種変更を迫ります。

この辺の微妙なニュアンスを分かって頂きたいのですが、僕は「大塚愛が」「CMしてるから」「その機種に変更したい」と真っすぐ行くのは苦手です。そうできる積極性があるのならもう少しマシな人生を歩んでいるかもしれませんがあくまで受動的に、壊れたので仕方なく機種変更したら、たまたま大塚愛がCMしてる機種だったというのを狙っていきます。そんな感じで切り出したところ、

「僕はですねー、携帯の方の係じゃないんですよ。普段は自作パソコンの販売の方をしてまして、ちょっと詳しくないんですが見てみますよ」

と、そんなこと僕に伝えられてもどうリアクションしていいのか分からないこと言い出しやがるんですよ。で、一通り僕の壊れた携帯をあれこれ検査し、彼が一言。

「充電のところの端子が壊れてますね。修理に出せば1万円くらい。修理に出しておきましょう」

とかなんとか言いやがるんですよ。そんなことされても困る。こっちゃあ大塚愛の新機種が欲しくて来てるのに、修理とか何たわけたこといってるんだ。

「修理かあ・・・どうしようかなあ・・・」

しかし、ハッキリと「機種変更したい」とは言えず、微妙に乗り気でないことをアピールする僕。しかし、彼は止まらない。

「まあ、コレくらいの修理ならすぐですよ。修理に出してる間、こちらで代替の機種も貸し出しますしね。あ、ちょうど同じ機種が貸し出し用でありますよ、それをお貸ししますね」

と、代替機種の準備まで始める始末。さすがの僕もコレには焦りまして、

「いえ、あの、ちょっと、機種変更とかどうですかね?」

と自分から切り出しました。しかしながら、彼は

「機種変更ですか?うーん」

と乗り気でない様子。機種変更に乗り気でない携帯ショップの店員なんて初めて見た。

「いやー1万円も払って修理するなら、新しい機種に変えたほうがスッキリするかと」

大塚愛の新機種が欲しいとは言えない僕。なんとか不本意ながらも機種変更しようという形で切り出します。

「機種変更ですか?ちょっと調べますけど、今の機種はお使いになられてからどれくらいですかね?」

「10ヶ月くらいです」

「あー、それならあまり割引きされないですから2万円以上はかかってしまいますね・・・やはり修理の方がいいですよ、今準備しますから」

と、一蹴。何が何でも機種変更はさせないと言う熱い気概がビンビンに伝わってきます。何が彼をそうさせるのか。

「いや、ちょっとくらいかかってもいいですよ。機種変更させてください!」

とまあ、恥も外見もかなぐり捨ててですね、なんとか機種変更を直訴。すると、彼も渋々了承したといった感じで

「じゃあ、あちらにある機種から選んでください」

やった!ついに機種変更をする権利を手に入れたぞ!と喜ぶのですが、ここで一気に大塚愛がCMする機種に猫まっしぐらでは元も子もありません。吟味していたら”たまたま”大塚愛の機種になった、という雰囲気が必要なのです。

興味がない別の機種を見ながら、「これってどうなんですかね」とかたずねると

「あー、これはSONYのやつですね、若干古いですから値段もそこそこ、オススメですよ」

とかなんとか、アンタ、確か自作パソコンの方の係で携帯には詳しくないって言ってたじゃないか、なのにやけに詳しいな、と思いつつも様々な機種を吟味ですよ。まあ、興味ないのでほとんど話を聞いていなかったのですが、なんとかお目当ての大塚愛機種が陳列されているところまできました。

「あ、これ、なんかデザインがいいですねー」

白々しくお目当ての機種を手の取る僕。しかし、ことごとく邪魔をしてきた彼は許さない。

「あー、その機種はちょっとオススメできないというか・・・」

とやけに煮え切らない様子。

「え?ダメなんですか?」

「まずですねー、出たばかりの機種なので値段が高いですね」

「はあ」

「あと、これは4.0Gのハードディスクを搭載した機種なんですけど、携帯電話にハードディスクなんて笑っちゃうでしょ」

大塚愛機種に何の恨みがあるんだってくらいの罵りっぷりなんですよね。というか、笑っちゃうでしょ、とかとても携帯ショップのセールストークとは思えない。

「私は自作パソコンの係なんですけどー、ハードディスクってのは腰くらいの高さから落としても大丈夫っていう基準があるんですよね。ただ、携帯になると普通のハードディスクより衝撃を受ける可能性が高いわけで、その辺の耐衝撃性がこの機種でどうなってるのか私には分かりません」

とかなんとか、やけに専門的な話になってきて訳わかんないんですけど、とにかく僕にとっては耐衝撃性とかどうでもいいわけで、それどころかハードディスクが何ギガだろうが、壊れやすかろうが全然関係ないんですよね。とにかく、大塚愛がCMしているこの機種が欲しいだけですから。しかしながら、本当の気持ちを切り出すことが出来ず、

「いや、まあ、壊れやすいかもしれないけど、それでもハードディスク搭載は魅力ですね」

とか、またも無難なことを言ってました。

そしたらアンタ、突如、彼が激高し始めましてね。

「あのですね、アナタ、前の機種も落として壊したんでしょ。それなのに今度はハードディスク搭載の機種買おうってなんですか。ふざけてるんですか。こんなの買ったらすぐ壊れますよ!」

とか、なんでそこまでしてこの機種を買わせたくないのか分からないのですけど、彼はプルプルしながら怒ってるんですよ。僕もまさか携帯ショップに機種変更しに行って説教食らうと思っていなかったものですから

「はあ、すいません」

とか普通に謝ってました。僕、そんなに悪いことしてないのに。

「大切にするから、僕この機種使いたいです」

とかなんとか、子供が動物を飼ってもらう時の「大切にするから」「ちゃんと面倒見るから」的な、何でこんなこと言わなきゃいけないんだってことまで宣言したのですが、

「ですから、こちらのソニーの機種の方が安いしオススメです。壊れにくいし。それか、前の機種を修理した方が・・・」

とか、またもとんでもないことを言い出しやがり、振り出しに戻りそうな気配が垣間見えたものですから、もう限界と判断。さすがにこれ以上は隠し切れないので

「いや、実は、大塚愛がCMしてるから欲しいんです、これ・・・」

と物凄く小さい声でカミングアウトしてました。まさか携帯ショップで自分の嗜好をカミングアウトする羽目になるとは思わなかったよ。

「いやー、私もね、昔は長山洋子の大ファンでさ、色々と買い漁ったものですよ!」

と妙に打ち解けてしまい、店内にあった大塚愛パンフレットやらポスターやらをオマケでつけてくれました。

その後、目の前で機種変更作業を見せてもらったのですが、なんかどっかに電話をかけて、送られてくる電波で旧機種の抹消作業と新機種の登録作業が自動で行われる様子を見て大感動。この辺の作業は普通は目の前で見せてくれないですから、何か特別な機械とかに繋いで機種変更作業していると思っていた僕は大興奮ですよ。

おまけに聞いてもいないのに、電波だけで抹消作業が出来るってのはセキュリティ面で不安ってよく言われるんですけど、AUの場合はセキュリティがしっかりしてますからね。AUの携帯って電話かけるときプップップッって音が長くするでしょ?あれってかなり高度なセキュリティ認証してるんですよ。だから電波で登録関係が処理できても大丈夫なんです。とか凄く詳しく色々と説明されてまいった。

なんとか機種変更作業も完了し、晴れて大塚愛機種を購入することに成功。さっそく大塚愛の壁紙をダウンロードして待ち受け画面にし、満面の笑みで店を後にしたのですが

ゴロゴロゴロッ

と、買って30分もしないのに手を滑らせてアスファルトの上に落としてました。

ハードディスクは壊れなかったのですが、画面が壊れたらしく、待ち受けの大塚愛が見るも無残な状態になってました。なんかベロベロに歪んで怪物みたいになってた。それはまるで、幼き頃に猛威を振るった「むじな」のようで、時空を超えてむじなタイフーンがやってきたぜ、大塚愛も「むじな」も恐ろしい、と肩を震わせるのでした。3万円も出した携帯を30分で壊して、死にたくなった。