たまに「patoさん!僕の日記を添削してください!」とかなんとかメールを送ってくる頭のおかしい人がいて「patoさんめざしてるんです!」とか頭の沸いちゃってることを言う人がいるんですけど、中にはマジもマジで本気で自分の書いた日記をメールに載せて送ってくる人がいちゃって、気分はビンの中に手紙を入れちゃう少女ですかって感じなんですけど、そういえばすっげえ昔にボトルメールとか流行ったよなーって思いつつ、そういうメールをわしわしと読んでいたんです
そもそも日記には書き方なんてなくて、文章なんて人それぞれ、個性があって良いもなので、僕も何の権限があって人様の文章を添削しなきゃならないのか訳分からないのでやらないのですが、今日は10時まで死ぬほど暇なのでちょっとやってみようかなとか思っちゃったりするわけです。
あくまでもこれが正しい姿だ!というわけではなく、あくまでNumeri風に書くとこうなるよって感じで。では、以下が送られてきた日記。
俺って人見知りじゃないですか。
俺と友人Nと友人Mと友人Nの女友達3人で海に行った時も、移動の車中で俺だけ無口。
一人で携帯いじってて完全に自分の世界に入ってましたよ、えぇ。
目の前にえらいべっぴんさんが居るのに一人で携帯。
でも、これじゃダメだな、なんて思ったので話かけたりしましたよ。
俺『……たけのこの里食べる?』
女『いや…平気です…』
勇気を出したのに断られました。
このままじゃ車内の空気が悪くなる!早くたけのこの里を食べてもらわないと!!
等と意味不明な事を思った僕は、この後も必死でたけのこの里を勧めましたが全部拒否。
あのね、俺だって好きで進めてるわけじゃないんだよ。
空気読んで勧めてるんだから大人しく拝借しとけや!!
なんて事は小心者の僕は言えるわけもなく、5分置きくらいにたけのこの里を勧めてました。
『早く家帰ってゆっくりとゲームしたいなー』
とか思いながらもたけのこの里を勧めます。
駅によくいるティッシュ配りのお兄さん並にしつこく勧めるが、
『あ…平気だよ…』
もう何回勧めたでしょうか。
いいから食えよ!!!
と思いながらの5回目くらいで遂に食べてもらえました。
多分怖かったんだと思います。
狂ったようにたけのこの里を勧めてくる俺が。
でも、そんな人見知りで小心者の僕ですが、お酒の力を借りれば対人能力に秀でた強気な男になれるんです。
まぁ酒の力借りるとか糞みたいな男なんですけど。
しかも今回の話は酒の力とか全く関係ないので飛ばします。
でね、そんな僕が一回だけ合コン的な飲み会的な集まりの場に行ったんですよ。
Mが『絶対来い』とか言うもんだから。
もし誘われた時にお酒飲んでたら、強気な感じで
『タダだったら行ってやるよ』
って言ったんですが普通にシラフなので言えるわけもなく強制参加です。
いつの時代も小心者は強い者に逆らえないという鉄の掟があります。
そして行きましたよ、橋本の飲み屋に。
30分遅れで。
いや、このくらいの遅刻は俺にとっちゃ日常茶飯事なんですよ。
待ち合わせしてた友達も30分で来たか、早いな、って感じなんです。
飲み屋の前に着き、既に中で待ってたMが外に来ました。そして言います。
『ホンットごめん!!』
このごめんはかなり嫌な予感がします。
真意は聞かず、中に入りました。
頭の中で音楽が流れます。
ドゥルルルン♪
どうやらモンスターハウスに入ってしまったようです。
一瞬、真空斬りの巻物探してしまいましたが、そんなものある訳無いです。
おそらく魔界でしょう。
ハッキリとは言い切れませんが、おそらく魔界から来たと思われる生き物達がそこには居ました。
いや、召喚されてた。
薄々感づいてはいたけど、入口でのごめんはこの事でしたか。
『魔界のモンスター召喚してごめん』
という意味だったのか。
いや、一新。
合コンのイメージ一新。
もっとこう、大人の女性が半裸に近いような服で待ってくれてるもんだと思ってました。
それこそおっぱいの一つや二つくらいなら簡単に触らせてくれるもんだと思ってましたよ。
しかし後には戻れません。
モンスターはようこそ魔界へ!!といわんばかりの笑顔でこっちを見てます。
そして悪夢が始まりました。
とりあえず腹が減ってるので自己紹介とか完全に後回しにして食いまくります。
それは友達も同じ考えだったらしく、から揚げやら刺身やらを食いまくってます。
一通り手をつけた所でモンスターが自己紹介しようとぬかすのです。
こっちも色々と聞きたい事があるので文句は言いません。
魔界はどんなとこなのか、本名は何て言うのか、特殊能力はないのか、なぜ人間界で人間の姿にならないのか、などなど。
しかし、皆、名前をサラっと言って終わりにしてます。
アヤカとかマイとか普通の名前を言ってます。
拍子抜けだなー
なんて思ってると次は僕たちの番です。
最初の二人くらいはちゃんと名前言ってました。
なので僕も名前を言いましたよ。
普段名前でなんかよばれてないのに。
そしたらさ、僕の次の人辺りから様子が違うの。
『俺名前わかんね』
『最後に言うよ』
『とりあえず飲もうぜ』
もうなんか
『得体の知れないモンスターなんかに俺の名前を言えるか!!』
ってのがあらわになってるの。
でも確かにそうだよね。
今の時代、名前だけでも色々調べられちゃうもんね。
くそー俺も言わなきゃよかった……
それで乾杯して色々と雑談し始めたんですよ。男同士で。
モンスターは完全に放置です。
雑談してたら誰かがとんでもない事を言ったんですよ。
『席替えしない?』
それでなんやかんやで俺の両サイドにはモンスターが。
真ん前にもモンスターが。
逃げれません。
明らかに酒が進んでない僕にモンスターが言いました。
『お酒飲めないの?』
ふざけんなゴブリン!!
てめーのせいで進んでねーんだよ!!
と、心の中で思いながら、
『あぁ、うん、弱いんだ…』
等と適当な事を言ったのです。いや、事実だけどね。
それが間違いでした。
モンスター達はここぞとばかりに気が利くアピール、優しさアピールをしたのです。
『じゃあこれ飲みな!!ほら』
何か小さな袋を取り出しました。
僕は怖くて黙っています。
『これね、ウコンなんだよ』
『ウコン飲んどけばあんまり酔わないよ』
なにやら、そのウコンだかウンコだか知らないけどそれを飲めば酔わないとのこと。
『あぁ、俺はいいや』
断固拒否。
狂ったようにウコンだかウンコだかを勧めてくるので怖くなってしまいました。
しかし、断っても断っても勧めてくるモンスター。
怖くて怖くて仕方ありません。
でもこの状況…
どこかで見たような…
そうです。
僕が女の子にたけのこの里を狂ったように勧めた時と同じです。
あぁ、このモンスター達は場の空気を読んで勧めてるのか…
と、思いましたが、いらないものはいらないので、悠然と席を立ち、店の外へ出て、先にこの場を脱出してた友達と合流し、カラオケへと行ったのでした。
みんなも狂ったように勧めるのは考えよう
決して悪く言うわけじゃないけど、僕は4回くらい読み飛ばそうと思いました。これはちょっといただけません。とりあえずいくつか「おや?」と思った部分を挙げていきましょう。
まず、文章にタイトルがないってのは非常に良くありません。タイトルのない文章なんてのはゴミです。逆を言えばタイトルをつけることで「迂闊なものはかけないぞ」と厳しく自分を律する事ができるのです。
で、次に問題なのが一つ一つの文章の短さ。これはまあゲーム脳というかマンガ脳なんでしょうけど、あまりに改行が多くなりすぎです。文章が長くなってしまうと読みにくいと感じることもあるでしょうが、それは後に述べる文章のリズムという点で補えます。とにかく、短い文章はやめてください。
次に挙げられるのが一人称の問題。まあ、一人称なんて人それぞれでしょうが、「俺」とはかなり難しい部類の一人称になります。使いこなすのが難しい上級者用です。それは立ち位置の問題(横柄になりやすい)や文章から受ける印象など様々ですが、単純に「ORE」という発音はリズムを取るのが難しい。文章とはリズムだと思いますから、ここは僕「BOKU」という一人称を好んで使いましょう。するとリズムが良くなるばかりではなく、立ち位置も変わってきて非常に面白い文章になります。
そして、これが一番の問題なのですけど、文章に意味がないというものが挙げられます。つまり、これを書き記すことで何を伝えたかったか。確かに合コンで大変な目に遭ったなど、伝えたいことはわかりますが、そんな日常、よほど興味ある分野か突飛な出来事でないと興味がありません。僕らはショコタンではないんですから、適当に日常を綴ったところで誰も読んではくれません。伝えたいことはなんのか、その観点で見ると、最初の人見知りな話と、最後の勧めるのはやめよう、が全く繋がってません。読んでるほうもなんだったんだろう、と思うことでしょう。
一見するとしつこく勧めてくるという行為が繋がってるように見えますが、これはただ単純に自分の中で起こった面白いことを無理くりに繋げただけです、同じ繋げるならば「勧める」という行為にもっと主題を置いた方が良いでしょう。まあ、主題は置いておいて、細かい部分を指摘していきましょう。
>俺『……たけのこの里食べる?』
>女『いや…平気です…』
これもゲーム脳です。たぶんギャルゲーとかエロゲーの影響でしょう。会話部分に誰が喋ったセリフなのかってのはいりません。それならば会話の内容や、その前後を工夫して誰が喋ったセリフなのか一目瞭然にしましょう。何度も言いますが、リズムが悪くなります。
>俺と友人Nと友人Mと友人Nの女友達3人
この状況は分かりにくいです。まるで友人Nが分裂したみたいになっとります。女友達ってのが友人Nの友達で、それとMという人と自分がいったという状況のようですが、非常にリズムが悪いですし、MだろうがNだろうが読んでる人はどうでもいいと感じるはずです。ついでにいうと、女友達がNの友達ってのもどうでもいいです。おそらく、自分の友達ではない、俺はもてないと言う意味で言ったのでしょうが、とても分かりづらい。ついでにいうとMとかNとかわかりにくすぎます、山田、田中、と適当に名前付けるほうが日本人にはいくらか分かりやすいです。
そして、冒頭の段で何度もたけのこの里を勧める自分が面白いと思ったのなら、そこをもっとクローズアップしなければなりません。
>そして行きましたよ、橋本の飲み屋に。
>30分遅れで。
>いや、このくらいの遅刻は俺にとっちゃ日常茶飯事なんですよ。
>待ち合わせしてた友達も30分で来たか、早いな、って感じなんです。
橋本だろうが蝶野だろうがどうでもいいです。30分遅れてそれが自分にとって普通のことであるというのもこの際どうでもいいです。読んでる人には関係ありませんし興味ありません。
そして、まあこれはその人個人の性格の問題もあるでしょうが、全体的にブスに対する対応が酷い。これでは笑えません。頭が悪い人にバカといって皆でゲラゲラ笑うようなメンタリティではダメです。これは日記のテクニックどうこうではなく、自分自身を見つめなおすべきです。同じ罵倒するでも愛が感じられないものは笑えません。どう考えてもここはブスに優しくしたら付け上がって大変なことになった、的に記述した方が面白いに決まってる。
話が脱線することで面白さを演出している場面もありますが、思いっきりが足りません、脱線しきれてない。もっと脱線する場所は思いっきりしましょう。
まだまだ指摘点は山のようにありますが、実際に同じ題材で書いてみたほうがいいと思いますので、上記のオリジナルを書き直してみました。といったところで、1万文字制限のため後編に続く