秋の展覧会二件(「極と巧」と「極の誘ひ」)
日曜の朝、気晴らしに展覧会へ。
北海道立近代美術館の京都国立近代美術館名品展「極と巧 京のかがやき」。
予想以上に見応えのある展覧会だった。日本画、陶芸、漆器の他に象牙彫刻、七宝、金工等による超絶技巧を凝らした精密工芸品が展示されていてヴンダーカンマーの趣があった。
北海道知事公館の庭園。
三岸好太郎美術館の前庭。倒木の中から芽吹いた桜(?)の木。
北海道立文学館で開催の吉田一穂展「極の誘ひ 詩人吉田一穂 ― あゝ麗はしい距離(デスタンス)」。
吉田一穂は大正・昭和期の詩人。木古内町に生まれ、古平町で少年期を過ごした。 東京に移り住んでも、古平への郷愁を持ち続け、「白鳥古丹(カムイコタン)」と呼ぶ幻想郷のイメージへと凝結させた。
面白いことに、「イメージ展示」としてアンモナイトの化石やマンモスの歯の化石レプリカが展示されていた。一穂の作品には「羊歯の化石」、「アンモナイト」、「巨象」(マンモスのルビ付き)などの古生物学的用語が登場する。(詩「洪水前」の<巨象(マンモス)を掘る>という詩句のイメージが何処から来たか興味がある)。
また、一穂は自宅の机の上にアンモナイトの化石を置いていたし、アンモナイトをデザインした手彫り印を使っていた。アンモナイトの化石は、彼を師と仰いだ小樽出身の古生物学者井尻正二から送られたものかもしれないが、とりわけアンモナイトに対する一穂の関心は、彼の詩論にも繋がっていたかもしれない。彼はそれまでの日本の詩歌の叙情依存を否定し、ロジカルな幾何学精神の重要性を説いたが、その志向からアンモナイトの幾何学的構造に惹かれていたのではないだろうか。












