アンリ・トマジによる無伴奏女性合唱曲 「12のコルシカの歌」の話題 | Macrowavecat現像室

12のコルシカの歌

ランスの作曲家アンリ・トマジによる無伴奏女性合唱曲 「12のコルシカの歌」の話題。

 

若い頃、疲れて横になっていた時にラジオから流れてきたこの合唱に心を掴まれた時から、幻と化していたLPレコードを何年も探し続け、漸く入手できたのが2010年5月。

 

まずは、当時のWEB日記から。

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2010-05-14
アンリ・トマジ作曲 「12のコルシカの歌」


 長い間探していたアンリ・トマジの「12のコルシカの歌」のLPレコードを入手した。

 ・LP Henri Tomasi: "12 Chants populaires de l'ile de Corse" - Maitrise Gabriel Faure (IPG KUX-3066) テイチクから販売

 

 

 


 ジャケット記載のデータによると、テレーズ・ファレ=フィズィオ指揮のガブリエル・フォーレ合唱団による1973年の録音。昭和52年度文化庁芸術祭参加作品。

 私の記憶では「ガブリエル・フォーレ合唱団」ではなく「ガブリエル・フォーレ少女合唱団」だったはずなのだが、単純に訳の問題なのだろう。このレコードに関しては後者の方が実態をよく表している。

 このレコードを知ったのは、もう30年近く前のことだと思う(記憶がはっきりしないが)。NHKのラジオ放送で偶然聴いて、作曲者、タイトル、そして合唱団の名前を脳裏に刻みつけた。驚くことに、どうやら私と同じ時に聴いて、同じようにレコードを探していた人が何人もいるようなのだ。しかし、何故かこのレコードは再版もCD化もされなかった。

 その後、最初の録音のほぼ20年後の1992年に演奏されたというCDがマイナーレーベルから発売された。ところが、この新録音は最初のものとは似ても似付かない酷い演奏だったらしい。そのCDも今では廃盤になっている。

 ・CD Henri Tomasi: "A la source du folklore" - Maitrise Gabriel Faure (SONPACT SPT93009)
 

 こんなふうにして、1973年の名演はごく少数の人の記憶だけとなって消え去る運命にあるのだろうか。

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2010-05-23
「12のコルシカの歌」を聴く


 先週購入したソニーのステレオレコードプレーヤーを使って「12のコルシカの歌」のLPをPCに録音した。このプレーヤー(PS-LX300USB)はUSBを介してPCに接続できる。付属ソフトのSound Forge Audio StudioのLight版で転送をコントロールしてデータ処理するのだが、妙にお節介なくせしてトラック境界検出機能が有り得ないほど低能なので結局手動で各トラックを切り離した。なんだかんだで寝たのが朝の5時。

 今、CD-Rに焼いたものを検証しながら聴いている。本当に素晴らしい。この無伴奏女声合唱曲集はアンリ・トマジの晩年の作曲。トマジはマルセイユ生まれだが、両親がコルシカ出身ということで、コルシカ民謡に取材した曲を残したのだろう。コルシカは、歴史的経緯から現在はフランス領だが、古くから独自の文化を育んできた。民謡にも特徴があり、独特のポリフォニーにはブルガリア民謡にも似た雰囲気がある。一方、演じているガブリエル・フォーレ少女合唱団(Maitrise Gabriel Faure)はマルセイユの合唱団。「ガブリエル・フォーレ合唱団」には少年合唱の別団体もあったことから、当時はそれと区別して「少女合唱団」と呼ばれたのだろう。

 

 

 


 それにしても、これほどの演奏が著作権の規制だかのために人々に聴かれることなく忘れられていくというのは、本末転倒ではないのか?

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この演奏の音源は、YouTubeにUPされているのを見かけることがあるが、以前見つけた動画は消えたようだ。また、最近見つけた例では動画エンコードの過程で若干音質が劣化しているように感じる。

 

また、権利関係が明確でない可能性もあるため、再現度がかなり高い芸能山城組の演奏を紹介する。

 

YouTube:

「糸を紡いでいた時」(コルシカ島) - 芸能山城組

 

「糸を紡いでいた時」は、「12のコルシカの歌」の冒頭の曲。芸能山城組の歌い方は、かつてのガブリエル・フォーレ少女合唱団の合唱にかなり近い。ただ、さすがに少女の声質まで再現する意図は無かったようだ。

 

 

 

さて、今回の風景写真は、上の日記を書いた頃に撮影した札幌の風景。