「琳派×アニメ」展と「モダニストの『蝶』」展
ツレの用事のついでに、前から観たかった展覧会を二つハシゴしてきた。
一つ目は、北海道立近代美術館の「琳派×アニメ」展。
副題が「尾形光琳、神坂雪佳から鉄腕アトム、リラックマ、初音ミクまで」ということで、このネタをどう料理するか興味津々だった。
さらに、なんと、今回の展覧会では写真撮影可だった。権利関係にも依るだろうが、解像度が低く映り込みや手ブレのあるスナップ写真に対してとやかく言うよりは、むしろBlogやSNSで話題が広がった方が文化事業として遙かに有効だろう。ルーブルなんかは全所蔵作品をオンライン公開していて、無料でダウンロードできるようにしているそうだ(映画「岸辺露伴 ルーヴルへ行く」で知った)。
尾形光琳の幻の名作として話題になった「富士三壺図屏風」の右隻。
「鉄腕アトム×富士」。
初音ミクの掛軸シリーズ。
「初音ミク×藤」(部分)。
「リラックマ×牧童」(部分)。これ傑作だわ。
「ウラン×椿草花」。
当初興味のあった展覧会のコンセプトについては、今ひとつピンとこなかったが、何より純粋に観る楽しみを味わえる展覧会だった。
続いて、分館の北海道立三岸好太郎美術館に向かう。
所蔵品展のテーマが、「モダニストの『蝶』 詩人・安西冬衛と好太郎」。
ヤマツツジが盛りだった。
安西冬衛といえば、詩集『軍艦茉莉』所収の短詩「春」が最も有名。
てふてふが一匹韃靼海峡を渡って行った
安西冬衛は、三岸の早すぎる死のため直接会うことはなかったが、彼の遺作を観て高く評価したようだ。
「海」。
「雲の上の蛾」。
「飛ぶ蝶」。
「貝殻と蝶」。