恐竜の全身骨格を発掘する化石少女
新春、書籍ネタ第1.5弾。
(昨日ちょっとだけ書籍ネタをやったので。)
左から、関口太郎『君はスキノサウルス』(1)~(3)、摩耶雄嵩『化石少女と七つの冒険』、 川端裕人『竜とわれらの時代』。
『君はスキノサウルス』は月刊少年マガジンに連載された漫画。
ストーリー展開はオーソドックスで、一見、中二向け学習漫画という感がしないわけではないが、化石や白亜紀の風景・生物などの描き込みが凄い。それから、標本採集にクリーニングが追いつかず未整理の荷物が増殖するという、我々も頭を抱える<あるある>がサラッと語られる等、作者が恐竜好きだけのことはある。頼りになるアドバイザーがいたようだし。
主人公の菊本カオルは転校先の和歌山県の高校の裏山で古生物学部の白石椛に出会う。そしてこの出会いが和歌山の海岸でのスピノサウルスの全身骨格の発掘につながっていく。…知る人ぞ知る和歌山のスピノサウルスをしっかりネタに使っている。
タイトルの”スキノサウルス”は、「好き!」が口癖の白石椛のことだが、”スピノサウルス”に掛けているのは言うまでも無い。
さて、ヒロインが化石少女という点でつながる『化石少女と七つの冒険』は、 2014 年の『化石少女』の続編。
まだ読み終わっていないが、探偵役の型破りお嬢様ヒロインと突っ込み役の「見守り役=下僕」の語り手の関係性は相変わらずか?
恐竜全身骨格の発掘という点でつながる『竜とわれらの時代』は、もう中古書籍でしか入手できないかなり前の小説。導入部の化石発見から成長した主人公達がいよいよ発掘を始めるまでのプロセスはワクワクするが、その後の展開は一気に世界規模の政治情勢にまで広がっていって、「どうなるのこれ?」と思わずつぶやいてしまうほど。
で、龍ならぬドラゴンがデザインされたオブジェ的実用品から。
ゴシックテイストのアウトドア用折りたたみナイフ。
ずっしりと持ち応えのあるオブジェ感がお気に入り。さすがにこのデザインでは年賀ページには使えないが。