「恐竜博2019」@国立科学博物館
遅ればせながら、科博の恐竜博をレポート。
今回の目玉の一つ。この展覧会で初めて全身骨格が復元された「キメラ恐竜」デイノケイルス。
1965年モンゴルで発見された巨大な前肢をもとに新属新種として記載された。
その後、長い間その全体像は謎のままだったが、2009年、盗掘団によって破壊された化石を発掘して修復した結果、デイノケイルスの骨格であることが明らかになった。さらに密輸出された部分(頭骨と後肢)を取り返すことに成功し、初めて全身の形態が判明した。
デイノケイルスと同じオルニトミモサウルス類のアンセリミムス。
デイノケイルスとは印象が全然違っている。
もう一つの目玉。むかわ竜(カムイサウルス)。会期中に学名が決まるというタイミングの良さ。
穂別博物館の首長竜(ホベツアラキリュウ)とモササウルス(フォスフォロサウルス)も泳いでいた。
今回の展覧会では「恐竜ルネサンス」(恐竜温血説、鳥類の恐竜起源説)以降の恐竜学の進展が主要テーマの一つとなっていた。
テノントサウルス(手前)に飛びかかるデイノニクス。
このデイノニクスの研究から恐竜温血説が生まれた。
デイノニクスのホロタイプ標本。
「ロミオとジュリエット」と名付けられた羽毛獣脚類カーンのペア。
シノサウロプリテクス。初めて見つかった羽毛を持つ獣脚類。
ミクロラプトル。前肢と後肢に風切羽を持つ。羽根に保存されていたメラソームから色が推定された。
古第三紀始新世の大型鳥類ガストルニス。
当日、科博開場の30分前に着いたら既に200人以上は並んでいた。
それだけの価値のある展覧会だった。