元祖化石少女の冒険 | Macrowavecat現像室

元祖化石少女の冒険

元祖「化石少女」と言えば、メアリー・アニング。

吉川 惣司・矢島 道子『メアリー・アニングの冒険』 (朝日選書,2003)



彼女は英国ジュラシック・コースト沿いのドーセット州ライム・リージスに生まれ育ち、化石ハンターとして、古生物学の創成期に重要な役割を果たした。兄妹でイクチオサウルスの全身骨格を発見した時は12~13歳の少女だった。しかし、階級制度が今なお根強く残る英国で貧しい階層に生まれ、さらに女性であった故か、長くその存在は忘れられていたらしい。実際、この本以前は、メアリー・アニングのまとまった伝記は皆無だったようだ。

最近では、ライム・リージスでのエリザベス・フィルポットとの友情が小説の題材にもなっている(Tracy Chevalier: "Remarkable Creatures")。ちなみに、こちらは未読。


メアリー・アニングの肖像画を元に死後描き直された絵。

(from Wikimedia Commons)

この絵では、アンモナイトが書き加えられている。遠くの崖の描写もリアルだ。



手持ちの英国のジュラ紀のアンモナイトをチェックしたら、ドーセット産が一つあった。

黄鉄鉱化したクルシロビセラス。

Crucilobiceras sp. , UK (Charmouth mudstone formation, Dorset)

黄鉄鉱化アンモナイトとのことだが、乾燥剤と一緒に密閉して保管していても腐食が進んでいたのには驚いた。外巻きの肋が擦り減っているのは、腐食しては磨かれてきたせいか? もしかすると白鉄鉱がかなりの割合で含まれているかも知れない。



その他の英国産のジュラ紀の化石。

ノース・ヨークシャー産のダクチリオセラス。

Dactylioceras sp. , UK (Yorkshire Coast)

ヘビ石("Whitby snake stone")で有名なWhitbyの近くで採れた物だろう。


アンドロギノセラス。産地の詳細が不明なのは残念。

Androgynoceras sp., UK


おそらく、ルドウィギア。これも英国産という情報のみ。

It may be Ludwigia murchisonae, UK

発達したキールが見える。



ベレムナイトの鞘と房錘。

Belemnite rostrams and Belemnite phragmacone, UK

ベレムナイトはドーセットでも産出し、「悪魔の指」と呼ばれたとか。これなんかは「魔女の爪」という感じだ。


[リンク]

化石ハンター メアリー・アニングの情熱

YouTube - Jurassic Coast Dorset Fossil Finds

YouTube - Lyme Regis - a walking tour across the beach & town

・YouTube - The Fossil Hunter