バジュラの母星にフロンティア船団が到着して3ヶ月。
緩やかにではあるが平和がフロンティアにも訪れ始めていた。
「ルカ。空を飛ぶぞ!!」
「先輩どうかしたんですか急に……ってあれをみたんですね」
アルトのものすごい剣幕にルカの口元に思わず笑みがこぼれる。
フロンティア船団が旅を終えて三ヶ月。居住するための工事は急ピッチで進められているが人々に疲労の色は濃い。
そんなさなか政府企業一体となって、祭りを開催する計画が持ち上がった。
アルトが見つけたのはその中の企画の一つ「フロンティア鳥人間コンテスト」
動力を持たないグライダーをどこまで飛ばせるか。機体の性能とパイロットの腕の見せ所。
空バカのアルトが食いつかないはずがなかった。
「そうなりますと……グランドコントロールは僕がやるとして、後はナビゲーターが必要ですね」
「ナビゲーター? なんだ、そりゃ」
「先輩。レギュレーションをちゃんと読んでないんですか。飛行記録を出すのは確かにグライダーですけど、複雑な気象条件や緊急時の脱出のためにグライダーと一緒に飛ぶナビゲーターが必要なんですよ。SMSにも幾つかの団体から申し込みが来てましたし、美星の航宙科の掲示板にだってびっしりとナビゲーター募集のちらしがはってあります。みんなこういうお祭り騒ぎが大好きなんですよ」
「お祭り騒ぎ、か。確かに最近明るい話題がなかったからな」
「ええ、だから、なおさらですよ。この星についてから初めてのお祭り。精一杯楽しみましょう!」
「そうだな。となると、何人か見当をつけてチームに勧誘しないとな」
「あ、SMSの方は無理っぽいです。オズマ隊長がSMSの威信をかけて、とか言って燃えてましたから」
「SMSは無理なのか。となると……美星からスカウトしないといけないのか」
「一応資材に関してはあてはありますけどナビゲーターは美星の生徒から……ですね」
「と、なると、数人しか居ないわけだ。グライダーの飛行にあわせてEXギアの操縦が出来て、きちんとナビゲートできる奴は」
「ですねぇ。気象条件とかは地上からもある程度、伝えることが出来るんですが間近で観測している場合に比べてどうしても精度が落ちますからねぇ……」
「愚痴っていても仕方ない。とりあえず心当たりを順に頼るか」
「そうしましょうか」
そして、一時間後。
「……まさか、まさか全員にオファーが来ているとは……侮っていた」
美星学園の定位置に腰掛けて愚痴るアルトとルカ。
「そんなに人気あるんですか? EXギア操縦できる人」
そうやってアルトに向かって問いかけるナナセ。アルトがしゃべろうとするのをさえぎってルカがマシンガンのごとくしゃべりだす。
「すごいなんてもんじゃないですよ。一部では争奪戦すら繰り広げられていましたし。話によると、その日非番の統合軍パイロットまで声がかかっているそうです!」
「へぇ~そうなんだぁ、でも、気持ちはわかるかな? 優勝したチームはなんていっても今年のミスマクロスと一緒に写真とってもらえるって話だし。男って不純ですよね~」
「お、俺は別にそんなんが目的なんかじゃないやい。純粋に空を飛びたくてだな」
「アルトさんがそういうのはわかってます。怖い人がお目付け役に居ますからねー。妬かれるんじゃないですか?」
「だ、誰があいつなんかと!! じゃなくて、お目付け役ってなんだっ!!」
「ほら、今年のミスマクロスとの集合写真。それが縁で知り合う二人……なんてロマンスがあるかもしれませんし?」
「そんなバカな話があるか。だいたいなぁ、そんなことで知り合ったり出来るものか」
「あらぁ~? でも、実例が目の前にいますよ。ライブが縁でちゃっかり銀河の要請さんと知り合ってしまったりしちゃった早乙女アルトって言う実例が」
人聞きの悪いことを平然と意地の悪い笑みを浮かべながら、しゃべるナナセ。瞳の奥にある、からかう色は隠そうともしていない。
「だからぁ、あわよくばって言う人が凄く多いのも今回の応募が凄い理由になるんじゃないですか?」
「へぇ~、そんなに応募が凄いんだ、って何の話? 今年のミスマクロス審査員は療養中って言うことで審査員の役を辞退したけど……」
「シェっ、シェリル!! お前いつからそこにいたっ!」
「いつからいたって、人がいたら悪いように。あいにくさまたった今からよ。残念ながらアルトの弱みは握れなかったようね」
「……これ以上握られてたまるか」
「何か言った、アルト?」
「いえ、何も……」
「シェリルさん。先輩を苛めるのはそれぐらいにして、あのですね。こんどミスマクロスと平行して鳥人間コンテストってのが開催されるんですけど、それに先輩と僕が参加しようって言う話ですよ」
「あら、鳥人間コンテスト? 面白そうな話ね。どういうのなの?」
「えっとですね。動力を使わないグライダーを操縦するパイロット。それをグラウンドからコントロールするグラウンドコントロール。それと、現地の気象情報を実際にグライダーと一緒に跳びながらパイロットに伝えるナビゲーターの三人一組が基本です。で、先輩がパイロット。僕がグラウンドコントロールです」
「へぇ……いかにも空バカのアルトが好きそうな話ねぇ……って三人一組なのに二人しかいないんじゃない? そのナビゲーターって誰がやるのよ」
「それがですね……今のところすさまじい争奪戦が繰り広げられていて、誰もいないんですよ」
そういった瞬間にシェリルの顔にいつもの笑みが浮かべる。
「へぇ、そういうこと。……わかったわ。わたしがそのナビゲーターってのをやってあげる。感謝しなさいよ、アルト!」
「お前、いきなり出てきて何を言い出す! ナビゲーターは操縦技術も必要だし、天候に関する知識も必要なんだぞ。お前になんて無理だ無理だ」
「あら、私だって美星の航宙科パイロットコースよ? ちゃんと必要な、成績は収めてますし、シミュレーターがメインだけど、意外と富んでるんだからね? 成績表でも見る?」
といって手元のケイタイから成績表を取り出す。
成績表に難癖つけようとじっと見るアルト。見る見るうちに表情が曇る。
「……認める。実際の飛行時間が足りないのはお前の仕事が忙しいセイだから仕方ないとして……っていうか、一部に関しては俺より上じゃないか?」
「私を誰だと思っているのよ。必要な努力は全てしているんだからね? どっかの空バカみたいに空ばっかり飛んで実技は満点だけど、テストで減点なんて事はしてないんだから」
「俺はちゃんと勉強もしてます。どこかの歌ばっかり歌っている歌姫とは違って」
「あら、そうしたら、歌ばっかり歌っている歌姫に真面目に勉強している空バカはテストの点数で負けるわけね……やっぱり空バカだわ」
「な……っ!!」
「はいはい。二人とも痴話げんかはそれぐらいにして、現実的にいきましょう? 実際には先輩ぐらいの腕があれば、ナビゲーターには進路の露払いをしてもらうぐらいですむはずですので、シェリルさんの実技レベルでも問題はないといえます。それに何よりも。ナビゲーターを出来る人材が他にいません」
うっとつまるアルト。してやったりと笑みを浮かべるシェリル。
2対1.勝敗はすでに決していた。
後編へ続く。
おそらく今日は掛けても1000文字は越えないと思います。プロットどおりに進んでも一話分に収めきれないのが確定しているので、どうなるかはわかりませんが!!!(読んで5分。映像化して15分が目標です)
書くのに疲れてきたので、とりあえず閑話休題的に文章を書いてます。
個人的ランカについて。
川森監督の過去の作品から見るに、川森監督の代弁者という側面があるランカですが、個人的なイメージは地母神です。
少女にして地母神というのが重要かもしれません。
その役割を書ききるのは、すごくむずかしく、少し変えただけで大きく変わりすぎるピーキーというか初期値鋭敏性が高いというか。
ようするに簡単に変な方向の電波ちゃんになりやすいわけです。
そこを描ききらなかった(尺の問題が一番重要だと思う。それを理解するには何らかの共通認識が必要だしとかなんとかかんとか)のは問題ですが、個人的にランカは嫌いじゃありません。
ただ、正しいことが人間における一番重要なことではないと思っています。
誰かの言葉ですが「人間は忘れることが出来るから凄いんだ」ということ。
それと同時に「人間は間違った解答も選ぶことが出来る」ということ。
勝負の世界などでは特にそうですが、最善手ばかりであれば、人間簡単に負けてしまいます。
これを用語としては「虚実」といいますが、フェイントがなければだめよというのが重要です。
いや・・・何を書きたかったんだっけ? 脱線した上に脱線してrたら本道を見失いました。
とりあえずランカは良い女の素質をもっていると思います。
ただ本編では恋に恋する乙女なところとか電波なところが強く出過ぎちゃったのが惜しいなぁと。
そこを上手く描ききればシェリルよりも人気出たかもよ?
そう思うのでした。
うち(AFにおける)のランカは不幸を一身に背負います。でも、幸せです、多分。
さて、次の気晴らしは空だ。空を描くぞ!!(AF本編はまだ書いてます。書き終わるのに後一日ください)
書くのに疲れてきたので、とりあえず閑話休題的に文章を書いてます。
個人的ランカについて。
川森監督の過去の作品から見るに、川森監督の代弁者という側面があるランカですが、個人的なイメージは地母神です。
少女にして地母神というのが重要かもしれません。
その役割を書ききるのは、すごくむずかしく、少し変えただけで大きく変わりすぎるピーキーというか初期値鋭敏性が高いというか。
ようするに簡単に変な方向の電波ちゃんになりやすいわけです。
そこを描ききらなかった(尺の問題が一番重要だと思う。それを理解するには何らかの共通認識が必要だしとかなんとかかんとか)のは問題ですが、個人的にランカは嫌いじゃありません。
ただ、正しいことが人間における一番重要なことではないと思っています。
誰かの言葉ですが「人間は忘れることが出来るから凄いんだ」ということ。
それと同時に「人間は間違った解答も選ぶことが出来る」ということ。
勝負の世界などでは特にそうですが、最善手ばかりであれば、人間簡単に負けてしまいます。
これを用語としては「虚実」といいますが、フェイントがなければだめよというのが重要です。
いや・・・何を書きたかったんだっけ? 脱線した上に脱線してrたら本道を見失いました。
とりあえずランカは良い女の素質をもっていると思います。
ただ本編では恋に恋する乙女なところとか電波なところが強く出過ぎちゃったのが惜しいなぁと。
そこを上手く描ききればシェリルよりも人気出たかもよ?
そう思うのでした。
うち(AFにおける)のランカは不幸を一身に背負います。でも、幸せです、多分。
さて、次の気晴らしは空だ。空を描くぞ!!(AF本編はまだ書いてます。書き終わるのに後一日ください)
お待たせいたしました。パソコン不調で12時間ぐらい予定がずれ込みました。
そして書き終えてアレーとなったのは。ランカ。
今回ランカが登場する予定でした!!
この時点までの状態ではピクシー小隊が護衛をしていて、そこからスカル小隊に護衛の任務が移動することになっていたのですが。
クラン大尉が暴走しました(逃げ口上)
アルトは決心を固めているようですが、アルトのことですしねぇ、という感じです。
自分の好きな歌の中でこういう一説があります。
好きなもの全部捨てて君に会いに行く。
いつもの道のりをたどって足取りはかなり弾む
雨のにおいと虹の行方君は今どうしていますか?
これがクランが最初に提案したこと。
でもこの歌は後でこう返されます。
好きなもの一つ連れて君に会いに行く
いつもの道をたどって行くことはないけれど
夜の目覚めと鳥の行方
見つけたいものは何ですか?
(bird-4pmより)
どちらにしても、なん らかの形で決着をつけないと、なんともならないわけです。
進むことも出来ず引き返すことも出来ず、その場で回り続けるだけ。
そのあたりを上手く表現していけたらなと思ってます。
次回 Ship Stranger 歓迎の歌 船中に響く!
そして書き終えてアレーとなったのは。ランカ。
今回ランカが登場する予定でした!!
この時点までの状態ではピクシー小隊が護衛をしていて、そこからスカル小隊に護衛の任務が移動することになっていたのですが。
クラン大尉が暴走しました(逃げ口上)
アルトは決心を固めているようですが、アルトのことですしねぇ、という感じです。
自分の好きな歌の中でこういう一説があります。
好きなもの全部捨てて君に会いに行く。
いつもの道のりをたどって足取りはかなり弾む
雨のにおいと虹の行方君は今どうしていますか?
これがクランが最初に提案したこと。
でもこの歌は後でこう返されます。
好きなもの一つ連れて君に会いに行く
いつもの道をたどって行くことはないけれど
夜の目覚めと鳥の行方
見つけたいものは何ですか?
(bird-4pmより)
どちらにしても、なん らかの形で決着をつけないと、なんともならないわけです。
進むことも出来ず引き返すことも出来ず、その場で回り続けるだけ。
そのあたりを上手く表現していけたらなと思ってます。
次回 Ship Stranger 歓迎の歌 船中に響く!