鰐淵寺のミステリー | 源行近のブログ

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山陰の戦国時代を郷土史レベルで研究しています。主に人物や城跡が中心です。

出雲市河下町の鰐淵寺を訪れました。

この寺は古く天台宗の寺院として栄え、出雲でも屈指の勢力をもっていました。
観光名所でもあり、特に紅葉シーズンは多くの人がやって来ますが、城跡と同じく建物が少なく昔はあったであろう場所は平地となり見るものがあまりありません。

山門







今回訪れたのは、この寺や地域が秦氏と深い繋がりがあるようなので、確かめるためでした。

本堂は赤く塗られています。

この本堂正面の幕に注目すると丸に十字の紋で中に一の字が入っています。因みに一畑寺では丸藤に一の字です。一は何でしょうか?

この十字は薩摩島津家と同じですが、一般には轡紋とも言えます。ですが十字はキリストや十戒を表していると私は考えます。

そして本堂から左手には三本の杉が並んでいます。両手でも計れない太さですが、この杉は慈覚大師円仁が巡礼の折りに植えた三台杉と云われています。



なぜ三本なのかと気になりますが、出雲の古代高層神殿は三本の木を一つにまとめ、それを複数建てて造られています。これと同じでキリスト教における三位一体の表れではないかととも考えています。この柱を真上から見たら三ツ星紋になります。もしかすると一の字はひとつに成ると言う意味合いかも知れないので、毛利氏の家紋も三本の矢の教えも三位一体を表しているという事なのでしょう。ですから十字に一の字はキリスト=神と一つに成るというような謎が見え隠れしています。

そして三台杉のとなりには神社があります。

この神社は摩陀羅神社で祭られているのは摩多羅神です。この神は秦氏が信仰する謎の神様です。もともと隣村にあったものを移したようですが、古い神社であると思われます。

この地域には諏訪神社があります。

諏訪社は信州諏訪の分霊ですが、この付近の前田という場所で山中鹿之助が産まれたと伝えています。
鹿之助は信州で産まれたとか、月に祈ったなどの伝承はかなり秦氏とのつながりを連想させていますが、ここ鰐淵寺はそんなミステリーも含む名所でもあるので、ただ紅葉を見るのではなく違った鰐淵寺を楽しんで貰いたいものです。

因みに最近では入山料金が必要となっています。(^_^;)
以上