日本語教師は多文化に触れる楽しいお仕事ですが、日本人として色々考えさせれることもあります。

昨年度はパシュート語が母語のパキスタン人の子供たちに日本を教える機会に恵まれました。

教室で、クラスメートから何かを貸してもらったり、貸したりするときに必要な言葉を教えるために「どうぞ」「ありがとう」「どういたしまして」を教えました。

「どうぞ」「ありがとう」はすぐに言えましたが、「どういたしまして」はなかなか言えません。

 

視覚から入った方がいいかと考え、子供向けのYouTubeの動画を見せながら、一緒に歌を歌って、覚えてもらうことにしました。

子供たちは、体育等の日本語がわからなくても理解できる科目は、日本人の子供たちと一緒の授業を受けます。


ある日、小学4年生のパキスタン人の男の子のクラスの担任の先生から思いがけないニュースがありました。

 

私の日本語の授業を受けているその4年生のパキスタン人の男の子が「どうぞ」「ありがとう」「どういたしまして」の歌を口ずさみながら、廊下を歩いていたとのこと、とても嬉しくなりました。

その後、「~ください」を教え、実際に私が窓を開けながら、「窓を開けてください。」や「窓を閉めてください。」を何度か繰り返して授業に取り入れていくと、言葉の意味が段々わかるようになってきました。


ある日の授業の途中で、私が「窓を閉めてください。」と一人の生徒にお願いすると、窓際に走って行って、窓を閉めてくれました。私が「ありがとう」と言うと。「どういたしまして」と直ぐに返事が返ってきました。

「理解してくれんだ!」と嬉しくなりました。

「ありがとう」「どういたしまして」っていいなぁ。