私の日本語教室の生徒さんのSさんが4月16日午前5時3分に無事男の子を出産しました。出産は何度立ち合っても感動します。私は助産師でも看護師でもありませんが、これまで6回の出産に立ち会いました。
私が出産に立ち会うようになったのは今から14年前からです。以前のブログにも書きましたが、私の家の隣にインド人のファミリーが引っ越して来たからです。お産は日本人でも不安だと思いますが、日本語のわからない外国人にとってはほんとうに不安だらけだと思います。
インド人のYUMIちゃんが生まれたのは14年前の11月27日でした。その日私は職場で仕事をしていました。当時は今のように携帯電話が普及していませんでしたので、仕事中の急用は職場の電話に掛かってきます。その日の10時頃YUMIちゃんのお父さんから電話が掛かってきました。奥さんの陣痛が始まったのでどうしたらいいかとのことでした。
もしものために、Nさんに職場の電話番号を渡していましたが、そのときはお産の立ち合いは友人のフィリピン人にお願いしているので大丈夫だと言っていました。
しかし、何かあったときのために職場の上司にも、隣に日本語の話せない外国人がいて、もしものときには出産に立ち会いたい旨、お願いをしていましたので、電話が掛かってきたときには事情を説明し、早退させてもらいました。
自宅に帰るとNさんの陣痛が始まっていました。陣痛の間隔は30分したので、病院へ電話し、とりあえず連れていくことになりました。
病院で診察したら今日は生まれそうにないので、自宅に戻るように言われましたが、私はことばもわからないし、何かあったら大変なので、このまま入院させてもらえないかとお願いをしました。
医師は私の申し入れを承諾してくれ、入院することになりました。早速、ご主人に入院に必要なものを自宅にとりに行ってもらいました。
早くても明日の朝生まれると医師から言われました。私のために看護師さんは簡易ベッドを準備してくれ、お産の立ち合いをすることになりました。
私は陣痛の間隔がどれぐらいになったら生まれるのか見当がつかず、陣痛が始まるたびにノートに記録をしていきました。また、少しでも痛みが軽減できないかと陣痛が始まると背中をさすったりもしました。
また、今までお産に立ち会ったことがなかったので、通訳するために、これは英語でなんていうのだろうかと、お産に関する英語の単語を覚えていきました。お産に関する英語表現を辞書で調べしたりしているうちに時間は経過していきました。
その日の夕方8時半ごろに無事にYUMIちゃんが生まれました。この出産が、私が立ち会った最初の出産でした。
さて、今回のSさんの場合は長女の出産のときも立ち合いましたので、今回で2度目です。最近は仕事も忙しくなり、職場を早退することも難しくなってきたので、出産の日が土日であればいいなぁとひとり心の中で願っていましたが、なかなかそういうわけにはいきません。
出産予定日は4月7日でしたので、かなり遅れての出産です。16日までに陣痛がなければ危険なので、16日に入院し、陣痛促進剤を投与し、人口的に陣痛を起こして出産する予定となっていました。運よく16日の早朝に強い陣痛が始まったので、自然分娩となりました。
4月に入ってから、寝ているときに陣痛が始まったらと、いつもベッドの側に携帯電話を置いて寝ていました。私がSさんから電話をもらったのは、午前3時半ごろでした。一度の電話の音で覚めたように思います。
ばたばたと彼女のところへ行き、ご主人が長女を抱え、私がSさんを抱き抱えながら病院へ行きました。病院に到着したときは午前4時頃でした。診察を終えると医師は、もうすぐ生まれるとのこと、Sさんを車いすへ乗せ、分娩室へと向かいました。
分娩室では私が長女を抱えながら通訳をし、ご主人がSさんの側でずっと励ましていました。そして午前5時3分に無事に男の子を出産しました。本当におめでとう!!
彼女はバングラデシュからの留学生です。現在大学院の博士課程で研究をしています。ご主人が先に博士号を取得し、現在は彼女が学生となって、子育てをしながら、研究に励んでいます。長女が生まれたときには専業主婦でしたが、その後博士課程に入学しました。
外国の地で子育てをしながら、勉強や家事等一人何役もこなしている彼女の姿を見ていると本当に頑張っているなぁといつも感心しています。無事に博士号を取得して国へ戻るまで何とかサポートをしていきたいと思っています。
長女のときは土曜日の夕方、陣痛が始まり翌日の日曜日に朝生まれたので、仕事に影響がなくほっとしました。
今回は月曜日の早朝でしたので、お産に立ち会ってから一度自宅に戻り、シャワーを浴びてから出勤しました。
昨日、無事に退院しました。長女が主産したときにはSさんの義理のお母さんが来日して面倒をみていましたので、それほど大変ではなかったようですが、今回は色々が事情があり、国からどなたも手伝いにきません。ご主人のみが頼りですので、私もできる限り手伝いをしてようと思っています。
Sさんはイスラム教ですので、病院での食事や病院で提供される乳児の粉ミルクも規制があります。イスラム教の方はハラールといって許された食べ物しか口にすることができません。肉も豚肉は絶対にだめで、ほかの肉も特別な処理をしたもののみ、動物の油やお酒を原料としたもの(みりんもだめ)も一切口にすることはできません、ですので病院食も特別なものをお願いしました。粉ミクルも原材料を確認し、飲めるものは一社のメーカのものしかありませんでした。イスラム教の方が日本で生活することの難しさを改めて感じました。