映画『ポリス・ストーリー/香港国際警察』は、ジャッキー・チェンが監督・主演を務めた1985年の香港映画であり、彼の代表作となった痛快なポリスアクションです。
本作は、香港警察による麻薬密売組織摘発の壮絶な攻防や、市街地を舞台にしたド派手なスタントが最大の魅力です。
初公開は1985年12月14日、ジャッキーは刑事チェン役を熱演し、シリーズ化もされた伝説的作品と言えます。
香港警察の刑事チェン・(ジャッキー・チェン)が主役を務める本作は、犯罪捜査班への新配属をきっかけに、香港最大級の麻薬組織を追い詰めていく物語です。
序盤からド派手な張り込みやカーチェイスが展開され、組織のボス・チュウとその秘書サリーナ・フォンを巡る公安の攻防は、観客を一気に引き込みます。組織に証拠を突き付けるために証人保護を命じられたチェンは、彼女を守りながら組織の妨害や追撃と格闘することに。
本作はデパートでの超絶乱闘、バスジャック、怪我も厭わない生身のアクションなど、ジャッキーらしい超人スタントのオンパレードです。
また、コミカルな要素と刑事ドラマの緊迫感が絶妙に織り交ぜられ、香港映画らしいエネルギーに満ちた一作となっています。
感想
この映画、一体何回観たことやら。
改めて観直してみると、やっぱりジャッキー・チェンならではの体当たりアクションに圧倒されますね。
最初のスラム街での追跡からバスジャックに突入する流れ、いきなりスケールがデカすぎて、冒頭から一気に息をのむ展開です。
香港映画特有のスピード感とエネルギー、それから生身でぶつかる痛々しいアクション、あんな激しいカーチェイス、今のCG全盛時代にも色褪せないリアルな衝撃があります。
デパートでの大乱闘シーンも、まさに“伝説”ですね。ガラスを突き破りながら殴り合う姿、何度観ても「これ、本当に大丈夫だったの?」と心配になるくらいの迫力。
俳優が自ら命懸けで体を張る、その熱量が画面越しにガンガン伝わってきます。
ジャッキーの特徴でもあるコミカルな演技も、随所に利いていて、緊張感の中にも笑いがこぼれるのが絶妙です。仲間や恋人とのやり取りもどこか人間味があって、ただのアクション映画には終わりません。
証人サリーナの護衛をめぐるエピソードや、チェン刑事の人間関係(恋人とのすれ違いとか)、香港の雑多な街並みを背景にどんどん事件が転がっていく感じも、これぞ香港映画って雰囲気です。ストーリー自体はシンプルながら、派手なアクションと人間ドラマがうまく融合しているので、最後まで飽きずに引き込まれます。
とくに印象的なのは、ジャッキー自身の身体能力とプロ意識。スタントマンを使わず自ら危険な撮影に挑む姿勢に、自然と拍手を送りたくなります。
「こんなアクション、もう誰にも真似できないだろうな」と感心しっぱなしです。
舞台となる香港の活気や、80年代の空気感も懐かしくて、今観ても全く古びた感じがしません。
シリーズとしても評価が高いのは納得で、一度観ただけじゃなく何度でも楽しめるアクション映画のクラシックだと思います。
ジャッキー・チェンの映画にまだ触れていない人も、まずはこのポリス・ストーリーから観てほしいですね。
アクション映画好きなら必見だし、警察ドラマとしても見応えたっぷりです。
この熱量と勢い、今の時代にも負けないエンタメ魂を感じさせる、まさに“香港映画の金字塔”。
アクションへの情熱、人間ドラマの温かさ、どちらも最高に味わえる一本です。