『エイリアン3』(Alien 3)は、1992年公開のアメリカSFホラー映画であり、「エイリアン」シリーズ3作目です。


監督はデヴィッド・フィンチャーで、彼にとってはこれが長編映画の初監督作品です。


舞台は“囚人惑星フィオリーナ”と呼ばれる荒廃した刑務所惑星で、前作『エイリアン2』で生き残ったエレン・リプリー(シガニー・ウィーバー)が、脱出船の事故によりここに不時着。


惑星には男性ばかりの凶悪な囚人たちが暮らしており、リプリーの到着は大きな波紋を呼びます。惑星内には新たなエイリアンがもぐりこんでおり、脱出手段も武器もないまま、囚人たちは次々と襲われ犠牲となっていきます。


しかもリプリーは、エイリアン・クイーンが寄生していることに気づく、絶望的な状況が描かれます。


本作のエイリアンは、犬(完全版では牛)に寄生したことで誕生し、四足歩行という新たな特性を持っています。


ストーリーは武器を持たず、生き残りをかけてエイリアンと向き合う“原点回帰”のサバイバルであり、前作で仲間だったニュートやヒックスの死から幕を開ける、重い雰囲気が特徴です。


2003年に未公開シーンを含む「完全版」も公開されています。



感想

『エイリアン3』賛否ありますね。

まず前作『エイリアン2』の最後でしっかり感動とか希望とかあって、あんな命がけで助け合ったニュートとヒックスが、冒頭でまさかの即死!

もうこれで本当に心が折れた。観客をいきなり絶望に叩き落すこの展開、フィンチャー――鬼ですね。


しかも舞台がまた最悪で、いかつい囚人ばっかの惑星。武器もなし。頼れる仲間もいないし、みんな超殺気立ってるし、味方になりそうな医者とかもめっちゃあっさり殺される!

心の支えどこ?みたいな世界観。

だからリプリーがほぼ一人でエイリアンと戦う羽目になる。


でもその「孤独」感、すごいフィンチャーらしい冷たさとか虚無感がめっちゃ漂ってて、好きな人は好きなんだろうけど、救いがなさすぎて観てるこっちもしんどい!


でも、リプリーの覚悟がすごい。

髪も坊主で女性らしさ全部捨てて“人間として”生き残るために全力。


あの絶望の中、なんでそんなに戦えるの?って思うけど、リプリーも泣きそうな顔で叫んだり怒ったり弱さも全開だから、余計にグッとくる。


ああ、この人も人間なんだなって。そもそもリプリー以外の人気キャラ全員冒頭で死ぬリセット展開、これを主人公への試練としてここまで持ってくるの、賛否分かれて当たり前。


でも、個人的には「リプリーの物語」を濃く描くことに関しては本作、全シリーズ随一な気もする。


新しいエイリアンも、今までと違って四足獣みたいな動きでめちゃくちゃ素早い。映像技術のせいで昔は賛否あったけど、壁や天井も平気で走るから、一回も姿を見失ってしまったら、どこから来るんだこれ!って本気でビビる。


あと、囚人たちも本当はただの凶悪犯じゃなくて、過去に自分自身と闘った男たちだったりします。

妙に精神的な会話が多いのも、観てて違和感あるけど、それはそれで重苦しさを増してる。


でも、やっぱシリーズとして期待した人からしたら、“あの熱い仲間たちのチーム戦感”とか、“絶望の中にある小さな希望”とかほぼゼロで、陰鬱さしか残らない。


リプリーが自分の死を選択する展開は衝撃的だけど、それが希望になるかといえば、うーーーーん……てなるよ。でも最後のリプリーの覚悟は、めちゃくちゃカッコいい。


結局、『エイリアン3』って“シリーズ物の続編として”観ると裏切られた気分になるけど、“絶望の中に抗う人間の物語”として観ると、やっぱすごい映画です。


監督フィンチャーが「これは自分の映画じゃない」って言うくらい、制作現場でもトラブル続きだったらしいけど、そのカオスさもある意味この映画の重さに反映されてるのかな~なんて思ったりもする。


音楽も映像も重くて暗いし、正直、「今日は明るい気分になりたい!」って時には絶対オススメしないてへぺろ

でも、リプリーが好きとか、人間ドラマが好きとか、虚無と絶望のどん底からの意地を見たい人には刺さるはず。実際、私も観終ったあと呆然としました。1作目と2作目でワクワクしっぱなしの人は注意!


「希望も癒しも捨てて、ヒリヒリする人間ドラマを堪能したい」、「リプリーの覚悟を全身で浴びたい」、そんなドM?な人にこそ観てほしい怪作です。


2025年7月現在

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