こんにちは、M&A会計士の澤村です。
アステラスのOSIファーマへのTOBで先方取締役会の同意がとれたそうですね。
価格が低いという理由で取締役会が反対したので、敵対的買収でスタートしたけど
交渉の末、価格引き上げて取締役会賛同をえて、友好的買収に変わったという経緯をたどっていまして
「うん、本来こうだよね」って、やっぱ、向こうではあるべき姿で進捗するんだなあと感心したのとともに
気になったのがこの買収の会計処理です。
いや、会計処理自体は、まだ何も発表されていないんで、素朴に、大変だろうなって思っただけの話なんですけど、公表資料をざっと見ると、(流し読みなんで、まちがってたら、ごめんなさい)
対象会社の純資産は約7億ドル、これに対して買収総額が40億ドル
つまり、33億ドルもの純資産との差額があるんですよね。
で、これが単純に「のれん」でいけるなら、楽なんですけど、買収目的のプレスにもあるように
アステラスの狙いは、OSIの開発中新薬のパイプラインにあるんですよね
ただ、あくまで、これは開発中の段階、じゃあ、どうなるかというと
研究開発費の会計処理の問題になるんですよね。
従来でしたら、買収価格に、こうした研究開発の対価が含まれている場合は、取得時に即費用化だったのですが、企業結合会計の改正によって、変わってくるんですよね、識別可能資産を把握して、それに配分するっていう形にです。
文章にすると簡単そうに見えますが、実際にやろうとなると、会計処理担当者大変だろうなあって、単純に思ったわけです。この4月から適用の改正ですので、たぶん、日本基準での本格的なものとして初になりそうなんで、実務が固まってないんじゃないかと
理論的に考えれば、開発中の新薬ごとに、将来CFとかを見積もって考えていくのかなあとは思うのですが、プレス見る限り結構な数のパイプラインが走っていて、フェーズもいろんな段階のものがあるようなんで・・・
まあ、海外の事例でプラクティスがあって、それを監査法人が紹介するみたいな対応になるんじゃないかと思いますが、なんか大変そうです。
純粋に学術的な好奇心から、具体的対応がしりたいと思うM&A会計士でした。
