こんにちは、M&A会計士の澤村です。


まず、最初に断っておかなければならないことは、税務上の「のれん」と会計上の「のれん」は、直接的な関係性がないということに注意が必要です。


すなわち「、会計上「のれん」が認識されるからと言って、税務上「のれん」が認識されるとは限らないし、逆もまた然りなわけです。


じゃあ、会計上「のれん」の償却処理を行っていないのに、税務上「のれん」の償却はできないケースがあるのではないか?と疑問に思われる方がいらっしゃるかもしれませんが、ご心配ありません。税務上と会計上で差があっても、申告調整で対応可能になりまして、いわば「確定決算主義」の例外的な処理が可能となっております。


逆に会計上「のれん」の償却を行っていても、税務上「のれん」が認識されないケースだと、「のれん」償却の損金算入はできず自己否認することになります。特に、連結上のみ発生する「のれん」の償却については、連結決算制度でも導入していない限り、損金算入は認められません。


このように「のれん」の償却の議論は、「会計上」の話なのか「税務上」の話なのか、また、「連結上」の話なのか、「単体上」の話なのかに注意しないといけないものでして、大変ややこしいのですが、PLインパクト、税務インパクト、キャッシュフローインパクトともに非常に大きな問題でして、M&Aに携わる者は、このあたりをちゃんと理解しておく必要があります。