こんにちは、M&A会計士の澤村です。


無形資産の計上の問題で、さらに悩ましいのは、


そもそも、どうやって評価するの?


って点でしょうね。


まあ、基本的に株式評価等と同じく、コストアプローチ、インカムアプローチ、マーケットアプローチの3つのアプローチからいくんでしょうが、具体的に落とし込むとどうなるんでしょう?


コストアプローチってのは、比較的イメージしやすいですね、これまでその無形資産価値を得るためにどれだけコストがかかったかという観点で考えれば、ブランドなら広告宣伝費、特許なら研究開発費ってな感じで


ただ、単純に累計にしちゃうと、これまでの総投資額が、M&Aで生じた配分前の「のれん」を上回ることになるってこともあるでしょうから、このあたりって、どうするんでしょうね?


インカムアプローチの場合、ライセンス収入などがある場合はあれですが、実際の収入というのは評価しようとする無形資産単独で得られるものではないので、インカムアプローチによる全体の評価のうち、どれが当該無形資産から生じたものかってのを検討する必要があります。


聞いた話によると、各資産が収益にどの程度貢献したかという貢献度分析的な手法で案分するらしいのですが、そもそもの貢献度合いってどうやってきめるの?っていう疑問があります。


マーケットアプローチは、適用される場面が限定的でしょうね。(昔なら、顧客名簿なら「一人あたりいくら」みたいな相場があったかもしれませんが、個人情報保護法がある現在だとどうなんでしょう?)


あと、最終的に複数のアプローチで出た評価結果をどのような結論に収れんするかという問題があります。


最近のM&Aでの評価では、インカムでいくら、マーケットでいくらって書くだけで、加重平均とかしないレポートで済ませられますが、これはあくまで価格交渉の基礎として使うものだからこれでいいのであって、最終的に帳簿に載せる金額を決めるための評価でこれをやると、「ふざけるな!」って話でしょうし・・・


ま、このあたり、難しいから、ある意味専門家にとってのビジネスチャンスなんですけどね。