こんにちは、M&A会計士の澤村です。
さて、事業価値、企業価値という話が続いてしまいましたが、今回は、これらがDCF(どんだけキャッシュが増えるんじゃ)とどう関係するのかというお話
結論から言うと、実は、DCFというのは、通常、事業価値を評価しております。株式価値を直接評価しに行く手法もあるのですが、事業価値を計算してから株式価値を計算するという段階を踏む方法が一般的です。
つまり評価対象である事業に着目して、その事業が「どれだけキャッシュを増やすか」という観点で、その価値をDCFで計算します。
一方の非事業用資産というのは、事業に関係ないのだから現金化しても支障がないものであり、今現金化すればいくらになるかという観点で、時価で評価します。要は、「なんぼ金もっているか」ということになります。
つまりDCF的に考えると
企業価値=これから稼ぐ金+すでに稼いだ金
という意味になります。
じゃあ株式価値はどうやって計算するのかといいますと
企業価値の帰属先である債権者と株主のうち、債権者のほうは、一定のリターン(金利)と投資額(元本)までしか取り分がないので、
株式価値=企業価値ー有利子負債(債権者の持ち分)
ということになります。
図でまとめるとこんな感じになります。
