今日は、少数株主持分について
まず先日の問題で、α社はβ社の100%を取得したケースをやりましたが、70%だけ取得し、残り30%はその他の少数株主が保有している場合の連結貸借対照表は、どうなるでしょうか?
前提条件は以下のとおりとします。
α社は、β社の株主から発行済み株式の70%を取得
買収額は、先日100%で100億円としていたので、今回はその70%である70億円
α社の貸借対照表は先日と同じ(総資産は300、総負債は200、資本金60、剰余金40)
β社の貸借対照表も先日と同じ(総資産は200、総負債は100、資本金50、剰余金50)
帳簿価額と時価に差額はない。
単体の仕訳はこうですね
β社株式 70 現金 70
次に、αとβの貸借対照表を単純合算すると
総資産=300+200=500
総負債=200+100=300
資本金=60+50=110
剰余金=40+50=90
先日と同じですね。
さて、次の段階の投資資本消去仕訳はどうなるでしょうか?
α社で計上されているβ社株式70は消去する必要がありますね。
となると、対応する株主資本が70減ることになります。
ところが、これだけですと、β社の純資産100(資本金50+剰余金50)のうち、70は減りますが、30だけ残ってしまいます。これでよいのでしょうか?
実はこの30も消去する必要があります。なぜならβ社の純資産のうち30%は、β社の少数株主の分であるため、連結上これをα社株主の純資産とすると混同されてしまうからです。
そこでこの30分は「少数株主持分」という勘定に振り返ることになります。
よって、全体の投資資本消去仕訳は以下のようになります。
資本金 50 β社株式 70
剰余金 50 少数株主持分 30
結果としての連結貸借対照表は
総資産=300+200-70=430
総負債=200+100=300
少数株主持分=30
資本金=60+50-50=60
剰余金=40+50-50=40
となります。
ところで、この「少数株主持分」という勘定ですが、負債なのか純資産なのかというややこしい議論がありまして、ころころ扱いが変わっているのですが、現在は、純資産の扱いに変更されています。
すなわち、少数株主持分は、α社株主には帰属しない純資産という位置づけになっておりますので、ご注意ください。