みんな豚になる

ご無沙汰しております、が決まり言葉になりました渡辺のブログです。

週末に吉祥寺までお芝居を観に行ってきました。

以前、リサイタルをお手伝い戴いた武田竹美さんご出演の作品。

みんな豚になる　－あるいは「蠅の王」－

いやー、素晴らしかったです！

会社のパワハラをテーマにした作品なんですが、

重くなりすぎず、時には失笑あり、

でも、ちゃんと問題定義を提示している内容です。

あ・・・こういう発言、以前聞いたことあるな・・・って

そんなヒドイ職場で働いていたわけではないのですが、

でも、作品の登場人物に似たような人、結構思い当たるふしがあったりして。

社会問題をこういう切り口で表現すること、

私はとても共感できるし、理想です。

モーツァルトだって、たとえばフィガロの結婚で

封建社会をシニカルに描写しています。

音楽でも、芝居でも、美術でも、

時代を色々な角度から切り込んでいけるし、

それを伝えることによって、様々な思想が生まれてくるんだと思います。

勉強になりました！

26日まで上演していますので、ぜひおススメです。

GW

皆さま、ゴールデンウィークはいかがお過ごしでしょうか。

私は今こちらに来ています。

ここは・・・。

フランス・リヨンです。

留学中、シャンベリーに1ヶ月フランス語の勉強に来た際に

一度訪れた街ですが、

今回はのんびりと滞在しています。

昨夜はポール・ボキューズのセカンド・レストラン

LE NORDで食事しました。

値段もお手頃で、美味しかったです。

隣のテーブルで食事されていたご夫婦2組は

リヨンにお住まいの方々で、

市内に4店舗ある、この姉妹店を巡っているのだとか。

こちらに来ると、隣の方とお話したりして

そういう楽しみもあるのが好きです。

明日は、イタリアへ向かいます。

それでは、皆さまもGWをお楽しみください。

オペラティックアラカルト

昨日のコンサート、無事終了しました～

一週間前には、「本当にお客様が入るのかしら・・・？」と

出演者も予測できなかった今回でしたが、

お陰をもちまして、会場満席になりました。

本当に皆さまありがとうございました。

音楽には完璧というものがなくて、

今回も自分のなかで満足していない部分や悔しいところも

色々とありましたが、音楽家として

伝えられることはきっと感じていただけたかなと思っています。

メリーウィドウワルツを歌っている時

お客様の表情が見えて、すごく楽しそうにされている姿を見て、

「あ、人って楽しい瞬間はこんなに素敵な笑顔になるんだ」と

こちらまで本当に嬉しくなりました。

最後に「花」を会場全員で合唱していただき、

おそらく歌の大好きな方々がたくさんいらしていて

きっと声に出して歌いたくてたまらなかったんだろうなと

あまりの見事なハーモニーにこちらが感動してしまいました。

世の中には昔から素晴らしい名曲が多く存在しているのに

現代の、しかも日本人の私たちにはなぜか敷居が高いようにみえて

オペラのこともご存じない方がきっといらっしゃると思います。

昨日、知人がこんなことを話してくれました。

「今までオペラなんて聴いたことがなくて

でも、前回のオペラティックアラカルトを見たあとに

偶然テレビでラ・ボエームのオペラをやっていたのをつい見てしまった。

きっと以前だったら、チャンネルを素通りしてしまっていたはずなのに」

本当に嬉しい言葉でした。

自分のやっていることが、きっかけになっていく、

私が目指していることのひとつです。

たとえば、昨日の演奏会の帰りに、お客様が

「ちょっとカラオケでも行きたいね」と言ってくれたら

これでも私にとっては充分なことです。

音楽の楽しさ、歌うことの素晴らしさ、

色々な捉え方があって、色々な角度で感じてもらえれば

これ以上幸せなことはありません。

これからも、プロフェッショナルと言える演奏を続けていきたいし、

研鑽を積んでいきたいと思っています。

どうぞよろしくお願い致します。