高校生の頃からずっとこころの支えになっている大切なお祭り。
寒さで手指がかじかむ秩父の夜に、ズドンと身体の奥にまで響く花火の音。
その光景に思いを馳せるだけで、こころにポッと火がともる。
今年も仕事でその場所に降りたつことはできなかったけれど、ブログで写真をアップ
してくれている人の記事を拝見して、ほっこりしている

高校2年生の頃だっただろうか。
5限の体育の時間中に思い立って早退。そのままひとりで電車に乗り込んだ。
あまりひとりで出かけるたちではなかったのだが、特別な「何か」をすることで願いが
叶うのではないかという気持ちだった。祈りに似た思い。
キオスクでたまたま手にした「戦場のクリスマスツリー」を片手に電車に揺られること約2時間。
幼い頃、父母に連れられて真夜中に家族で訪れて以来の光景だった。父の大好きだったお祭り。
ズドン、ズドンと寒さで震える身体に鋭く刺さる花火の音が、徐々に身体の奥に熱を起こし
疲弊していたこころを癒してくれた。頬を伝う涙がひんやり冷たく感じたのははじめてだった。
病床に伏した父との記憶を思い出しながら、「きれいだったよ」と伝えるために。
それからというもの秩父夜祭りのある12月3日が特別な日になった。
茨城にいた大学生のときも夜通し車を運転して花火を見に行った。
会社員のときも仕事を終えてスーツ姿で降り立ち、翌日風邪をひいた。
ここ数年、カメラマンとして写真を撮ってみたいという気持ちはあるものの、
ありがたいことに仕事でまだその夢は叶っていない。