映画『しあわせの絵の具 愛を描く人 モード・ルイス』 | 『もの想い』macoto

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しあわせの絵の具 愛を描く人

モード・ルイス(2018年日本公開)

(原題:Maudie 2016年公開カナダ/アイルランド合作)

 

 

 

 

 

映画ストーリー

 

重いリウマチを持つモード・ダウリーは

 

親を亡くし、遺産の家は兄リチャードが

 

勝手に売却してしまい、叔母アイダに

 

いくらかの金を渡し、厄介払いされた。

 

アイダと共に暮らすことになったモードは

 

気晴らしにクラブへ通っていた。

 

それすら文句を言われてモードは

 

自分の居場所がないと感じていた。

 

ある日、魚の行商のエベレット・ルイスが

 

家政婦を募集していることを知り、

 

自立しようと決意したモードは

 

掲示板に貼られたばかりの募集の紙を

 

その場で剥がしエベレットの家を尋ねる。

 

初めは次の応募者が来ると思い追い返し

 

次の応募者を待つエベレットだが、

 

いつまで経っても応募が来ないため

 

モードをお試しで雇い始めた。

 

幼い頃から重い障がいを持つモードと

 

孤児院育ちで学がない粗暴なエベレット。

 

はみ出しもの同士の共同生活、

 

始めはトラブルばかりの二人も

 

徐々に心を通わせ、やがて結婚する。

 

モードは家の壁に得意の絵を描き、

 

エベレットはそれを止めずに

 

好きなようにさせていると

 

エベレットの客であるサンドラに

 

モードの絵の才能を見出され

 

やがて注目を浴びるようになり

 

モードの絵は高値で売れ始めた。

 

テレビの取材なども来るようになり、

 

不器用なりにモードを支えるエベレット。

 

やがてアメリカのニクソン大統領からも

 

依頼が来るような有名画家へとなるが…。

 

 

 

 

 

 

カチンコ感想

 

実在するカナダで最も有名な画家

 

モード・ルイスの喜びと愛に満ちた

 

真実の物語として自伝的な映画。

 

ブログ仲間さんから薦められて

 

観たのですが、前半は不穏なシーンが

 

続くので顔をしかめたくなるような

 

場面もあって心が痛くもなりました。

 

(私はちょっとつらかった^^;)

 

しかし、後半になるにつれ

 

モードとエベレットの愛の物語が

 

展開してモード・ルイスの人生を

 

体験したような気持ちになります。

 

 

私はアイルランド音楽を聴くと

 

なぜか郷愁を感じてしまうのですが、

 

この作品にはケルトミュージックの

 

要素が使われており、それが物語に

 

フィットしているように思います。

 

 

具体的にいうとバイオリンの奏法の

 

ひとつでフィドルという演奏があり

 

ちょっとクラシックとは違う感じで

 

ケルトミュージックに用いられる演奏と

 

バンジョーというギターに似た楽器

 

などと合わせて演奏されるのが

 

ケルトミュージックなのですが、

 

どこかアイルランドっぽい風景と

 

雰囲気がマッチして作品を彩ります。

 

 

粗野で不器用なエベレットですが、

 

根は優しくルイスへの愛情が深い。

 

そしてモードはそんなエベレットの

 

優しさを見抜き頼りながらも

 

自分の才能を開花させ

 

幸せな居場所を二人で作ります。

 

 

場面場面での状況や心境の変化

 

年齢の加齢具合の特殊メイク

 

なども含め全編通して

 

細かい配慮がされていて

 

観る側へのケアも秀逸だと思いました。

 

 

大きな哀しみや日々の不便さは

 

抱えていても支え合って生きることの

 

素晴らしさを表現した映画だと思います。

 

たとえ障がいがあっても

 

生きるのに不器用であっても

 

しあわせになれるよという

 

メッセージが込められているような

 

macotoはとても感動した映画でした。

 

特に晩年の二人の夫婦関係は必見ですおすすめ


 

 

macotomacoto

 

 

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