Vol54 <クーリングオフ> | まこぴーのブログ

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FP小野の【おのののーと】

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    クーリングオフ

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一、意義・制度趣旨
   クーリング・オフ(Cooling-off)とは、もともと頭を冷やして良く考
  え直すという意味であり、消費者が、特定の契約について一定の期間
  内であれば、理由を問わず一方的に無条件で申込みの撤回または契約の
解除ができるという制度です。
   本来ならば、一旦有効な契約をした以上、守らなければならず、一方的
  に内容を変更したり、やめたりすることはできません。これが民事法の大
  原則です。(「契約は守られなければならない」の原則)
   しかし、訪問販売のように、不意の勧誘と巧みな話術でまくし立てられ
  て、冷静に考えられずに契約の申込みをしてしまうことがあります。その
  ような場合でも、契約は守らなければならないとすると、はなはだ消費者
  に酷な結果となります。
   そこで、このような消費者を保護するために、頭を冷やして再考できる
  機会を与えようというのが、クーリング・オフの制度です。


二、 効 果
   契約がなかったことになります。
  仮にクーリングオフをしない旨の特約を結んでしまったとしても、認め
  られないので安心です。
   その結果、原状回復がされます。
    つまり、支払った金銭は清算されて消費者に返還され、逆に、引渡し
  を受けた商品は業者に返還することになります。ただし、受けたサービ
   ス等の返還は不要です。この際の商品や権利の返還に要する費用も業者
  負担です。
    勿論、業者に損害賠償や違約金を支払う必要もありません。


三、 クーリングオフができる対象取引と期間
1.  クーリングオフは消費者にとってはとても便利な制度ですが、「契約
   は守られなければならない」の原則の例外ですし、業者からみると大き
   な負担になります。そのため、クーリングオフができる①対象取引と

   ②期間が、場合によっては③対象商品・権利・役務もが、「特定商
   品取引法」「割賦販売法」「宅地建物取引法」などによって決めら

  れています。
    なお、お気づきかと思いますが、一元的ににクーリンクオフを定めた
   法律がある訳ではありません。
2.  また、法律はなくとも、業界や業者が自主的に規制していることも
   あります。この場合は、契約書を確認しましょう。
3.  ≪主なもの≫


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(注) 業者の妨害行為があった場合、或いは、書面の記載内容次第では、そも
  そもクーリン グオフ期間が進行しない場合もあります。
  また、クーリングオフ期間経過後でも、中途解約できる場合があります。
(注) これらの契約には、いくつかの条件がついており、当該契約全てに適用
  されるわけではありません。
  また、適用除外が規定されています。どうか、ご確認ください。


四、 行使方法
1. 必ず書面で行います。
  ”まずは電話で連絡して断りたい”と思うのが普通かも知れませんが、電
  話など口頭では、書面ではない以上、法律の要件を充たさないので注意し
  てください。
  ハガキでも構いませんが、業者によっては、後で「受け取っていない」
  とシラをきられ、トラブルになります。
  そこで、証拠を残すために、
  ①ハガキであれば、両面のコピーをとった上で、特定記録郵便か
   (簡易)書留が、
  ②高額の支払いをしているのであれば、内容証明郵便が、
  ①②ともに発信日が記録されるのでよいでしょう。
   どれもポストからは出せません。郵便局の窓口から出します。
   ただ、ハガキでは通知の内容までは証明できません。その点、内容証明
  郵便であれば、確実です。

   内容証明の出し方・書き方は、こちらへどうぞ。
   内容証明によるクーリングオフのご相談は、こちらへどうぞ。

2. この書面をクーリングオフ期間内に出しさえすればよいのです。

  たとえ、クーリングオフ期間後に到達することになっても
  構いません。

3. 前通知をする必要もありません。むしろ業者によっては、妨害や引
  き留めに遭う場合があります。連絡するにしても書面を送った後にすれば
  よいでしょう。

4. クレジット契約を結んで商品などを購入した場合は、販売会社だけで
  はなく、クレジット会社へも同様の通知を送ります。結局、2通送る
  ことになります。

5. クーリングオフできるかどうか迷ったときには、迷っている間に
  クーリングオフ期間が過ぎてしまう危険があるので、クーリングオ
  フの通知を出してしまう方がよいでしょう。


五、 具体的な書き方(ハガキで出す場合)
1.  ハガキには、①契約(申し込み)をした年月日、②契約をした商品・
  役務名、③契約をした金額、④販売店名・販売会社名などを書き、「右
 契約を解除(または、申し込みを撤回)します。」と書けばよいでしょ
 う。
2. これに続けて、
   既に代金を支払っている場合は 「ついては、既に支払っている金○
  ○○円を直ちに返還してください。」と書けばよいですし、
   既に商品を受領している場合は、「受け取った商品はお引取りくださ
  い。」と書き加えます。
3. 最後に、
   ①書面を書いた年月日、②自分の住所、③自分の名前を書いて文章を終
  わります。


六、注意すべきこと
1. 業者によっては、故意かそうでないにしても、妨害行為や引き留めが
  行われることがあります。例えば、
  ①「担当者がいないから」と言われ誤魔化されたり、
 ②「クーリングオフできない」とか、「クーリングオフ期間が過ぎてい
    る」とか言われて相手にされなかったり、更には、
 ③「会社まで来ればクーリングオフさせる」などと条件をつけたり、
 ④「よく判りましたので、書面を送る必要はありません」と言って、クー
   リングオフ期間を徒過させたり、
  ⑤「安くするからこのまま続けて欲しい」と言われたりします。或いは、
  ⑥「クーリングオフには従う」と言いながら、その後の金銭の返還には、
    なかなか応じてくれなかったりします。
   このように業者の方が、契約者よりも法律に詳しく、一枚も二枚も上手
  (うわて)なのです。