串揚げ屋に似合う、あの歌、あの声「演歌歌謡ロック」
、☆リンク「風の中の火のように」
たまたま入った柏駅西口の串揚げ屋。
暖簾をくぐり、
ドーナツ型の背もたれもない粗末な椅子に腰かける。
とりあえず、「マッサンハイボール」を注文。
連れの後輩は、「生ビール」を注文。
すぐに運ばれてくる、
お通しというには、莫大な量のキャベツの山。
更にその後、「おまかせ串盛り五点セット」がテーブルにドン!と乗っかる。
そして、ドでかい金属製のトレーもドン!
何だ?このトレーは?
中身は?
なんと、並々と入ったソースの海だった。
そこに、串や、キャベツを手づかみで浸して、食う。
「ソースは一度だけ!!」と、トレーに書いてある。
なるほど、ソースの海の衛生を保つためか。
ぐるっと店内を見回す。
壁に貼られた、
手描きの短冊のようなメニュー。
月曜の夜にしては
年齢層やや高めの男女で賑わっている。
サクッと飲み、
サクッと食い、
スッと店を出たい。
そんなスタンスの飲みには、
うってつけといえる雰囲気である。
BGMが、
有線放送だろうか、、、。
多分、「90年代大人のポピュラー」あたりに、
チャンネル設定されているのだろう。
尾崎豊、
渡辺美里、
プリンセスプリンセス等々。
そんな、
昭和末期~平成初頭くらいの楽曲が流れる。
二杯目のハイボールに口をつけた頃、
何だか、
聞き覚えのある曲のイントロが流れてきた。
♪ズタズタズタズタ♪
♪誰かが必要になり名前を呼びたい
傷跡が膿みはじめ
1人じゃいられない
胸にすがり、強く抱いていてほしい
孤独な夜の最中、
夜毎そんな夢をみる
そんな時、君の名を呼ぶ~♪
KAI FIVEの
「風の中の火のように」であった。
この声、
このサウンド、
曲の雰囲気。
それが似合うのは、
洒落たカフェや、バー、イタ飯やではなく、
こんな場末の串揚げやが、
最もマッチするんだと、再認識した夜。
やはり、
甲斐よしひろの音楽カテゴリーは、
洋楽テイストの「演歌歌謡ロック」なのだと、
改めて確信したのであった。
シメに関西風、「どて焼き丼」を平らげて、
串揚げ屋を後にした。
一瞬、頬を、南風がくすぐった。
春は、近い。