6月30日。仕事休みの日曜日は、明け方から雨だったので畑に行くのを早々にあきらめて、午前中のんびり過ごしました。
お昼からは、1年ぶりに参加するお酒の会へ。
毎月開催されている日本酒と和食のペアリング会。
去年も6月に参加して、それ以来でした。
会場は、肥後橋と本町の間にある割烹 京町堀 莉玖。
カウンター9席に、参加者がずらりと並ぶ形になりました。
乾杯のお酒は、ヨーグルトリキュール。
静岡の蔵元が造っていて、このニューサマーオレンジが入ったのは特注品だそうです。
蒸し暑い中歩いて着いてすぐの飲み物としては、最適でした。
つきだしは、鯖きずし、桃のコンポート、おかひじきの酢の物。
酸味には酸味のペアリングでしょうか。
お椀には、金目鯛、自家製玉子豆冨、あわび茸、アスパラ。
出汁が癒される美味しさです。
次のお酒は、旦(ダン)純米無濾過生原酒。山梨の蔵のお酒です。
アルコールが高くない、今流行りの軽快な味の生原酒は、旨味合わせでしょうか。出汁ほどの癒しパワーはなかったですが。
お造りは、ヤイト鰹の炙りと、イサキの昆布〆 青紫蘇和え。
麹醤油(醤油麹の液体部分?)もつけられてましたが、シンプルに塩とわさび(おろしたてで甘みもあって美味しかった!)だけで旨い。
合わせたお酒は、蒼石(石川)純米吟醸。火入れ酒なので、お燗もできますよと言われて迷わずお燗もいただきました。
冷酒の味は、何の引っ掛かりもない水の如しだったので、お燗で隠れていた酸味が味わえて、ようやく刺身との相性が良くなりました。
八寸は、盛りだくさんで豪華。私にとってはこれがメイン料理でした。
蟹ともずくの酢の物、湯葉と菊菜のおひたし。
鱧と冬瓜の柚子煮、金時草とずいきと生麩の胡麻和え。
蛸とセロリとオレンジのぬた和え。
鯛の磯辺焼き、ホッケの塩焼き、とうもろこしの揚げしんじょう。
ここで合わせたのは、吉川亜樹さんプロデュースのお酒。
奈良の春鹿にて特別醸造された軽快な生原酒は、去年味わったものよりさらに軽快さが強くなって、食中酒としてのポテンシャルが上がっているように思います。
八寸の料理の数々には、合わせるよりも寄り添う感じでした。
揚げ物は、イトヨリと茄子、甘長唐辛子、木の芽。
濃い目の甘辛い出汁が、淡白なイトヨリの白身に絡んで美味しい。
合わせたお酒は、初雪杯(愛媛)おりがらみ純米吟醸生原酒。
一升瓶で30本しか瓶詰めしていないお酒で、ラベル右下のナンバリングは9でした。
非売品って書いてあるのに、よく入手できたものです。
味わいは、濃い味の料理には完全に負けていて、油を切るほどの酸味も強くなく、洗い流すように飲みました。
肉料理もありました。
三元豚のクミンシードたっぷり甘辛たれ焼き、ズッキーニと里芋。
これには、さらっと系の冷酒はないだろうと思っていたら。
神杉(愛知)人生劇場 山廃純米熟成酒の熱燗が出ました。
これこれ! こういうお酒が一番沁みるのです!
これなら豚肉の旨味や脂にも負けないし、甘辛クミン味のたれにも寄り添えます。
ずっとこの熱燗を飲み続けたかったけど、平杯2杯しか飲めず・・・。
ほどなくご飯へ。枝豆と雑穀米の釜めしに、カラスミパウダーたっぷり。
お漬物と味噌汁もいただき、お酒も終わりました。
デザートは、日本酒ブラマンジェ、ライチ添え、赤紫蘇ソース。
夏越の祓の日だったので、水無月に見立てた三角形です。
これはやさしい甘さで、ずっと食べていたい味でした。
正午から午後3時まで、豪華な料理とお酒をたっぷり堪能できました。
主催者の女性お二人以外はオール初対面でしたが、いつも通り終わる頃には忌憚のない話ができる飲み仲間に。
奈良市富雄のお店の方とも知り合いになれて、また新たなご縁がつながりました。
吉川亜樹さん、松本真実さん、ありがとうございました!