JSB1000 & スーパーフォーミュラ ともに大興奮の好レースだった 鈴鹿2&4レース
2022 NGKスパークプラグ 鈴鹿2&4レース
日曜日は朝から雨。
JSB1000レース2とスーパーフォーミュラともに最後の最後まで大興奮のレース展開だった。
メインの2レースとも好レースになる奇跡。雨の中でも現地観戦に行った者だけが肌と魂で感じる事ができた。
全日本ロードレースJSB1000第3戦
予選2番手からスタートでトップに立つヨシムラ/渡辺一樹選手。ポールポジションのヤマハファクトリー/中須賀克行選手は鈴鹿RT/亀井雄大選手に抑え込まれる。こうでなくては中須賀選手の一人旅になってしまう。
高橋巧選手+HRCが不在の現状で全日本最高クラスV10の現役最強の中須賀選手+ファクトリーマシンに対抗できる存在はもはやヨシムラ・スズキの渡辺一樹選手しかいない。
中須賀選手ファンの方には申し訳ないが、レースを面白くするためには一人旅は断固として阻止してほしい。
飛ばしに飛ばしてリードを築く渡辺一樹選手
ところが、クラッシュからセーフティーカーが入り築いたリードも無くなってしまう。
残り5周の超スプリントレースとなるリスタートが切られる。
徐々に差を詰める中須賀選手。あぁ、こうなっては…。
スプーンで中須賀選手が前に出る。続く130Rで一樹選手が逆転する。ウエット路面なので二輪には❝転倒❞の恐れがあるので一層スリリングな展開だ。
得意のシケインで一樹選手をズバッと抜く中須賀選手。一瞬、一樹選手の挙動がブレる。両選手の走りにスタンドが沸く。
中須賀選手がトップに立つ。このままチェッカーになってしまうのか⁉
ウエット路面でこのバトル。両選手なんとハイレベルな技術なのだろう。
ポジションを入れ替えるバトルがファイナルラップまで続く
チェッカー 本当に…本当に僅差だった
接触も無くクリーンな真っ向勝負。歴史に残る名勝負になるだろう。
パルクフェルメの中須賀選手。これは嬉しい勝利
このレースから復活したスパークリングファイト
厚い壁・中須賀選手+ヤマハファクトリーを崩すことはできなかったが、こんな名勝負を見る事ができて雨の中観戦した甲斐があった。
全力勝負を称え合う2人
スーパーフォーミュラ第3戦
スタートで野尻智紀選手がトップに立ち、周を追う毎に後続を引き離して「ぶっちぎり優勝」かと思われた。
ウエットレース宣言によりレース中でのタイヤ交換義務はなく、基本ピットインは無い。この現状を打破するためにはセーフティーカーが出るしかない。だが、そのためには誰かが餌食にならなくてはならないし…。
野尻選手と無限ファンの方には済まないが、ぶっちぎりレースでは面白くないのだ。
レース終盤に雨足が鈍りレコードラインの水たまりは無くなってきた。
3番手を走る松下信治選手が水の多い場所を走っているので「タイヤが厳しくなってきているのか?」とハラハラしていた。
―だがそれは違っていた。
レース終盤になって2番手牧野任祐選手に急接近。
バックストレートからシケインにかけて距離を詰めて1コーナーでオーバーテイク。スタンドから歓声が上がった。
「行け! 行け!」声が出てしまう。
この直後に牧野選手を仕留める
勢いは止まらず、あれだけ大差だった野尻選手との差をグイグイ詰めて行く。「これはもしかして❝アリ❞か?」期待が膨らむ。
昨年チャンピオンの野尻選手を追い詰めていきつつも常に水の多い場所を走る松下選手。
水の多い場所を走るのは、タイヤを冷やして良いコンディションを保つためだったのだ。レース終盤に勝負をかけるためにず~っとタイヤマネージメントしてきたこの冷静さ。松下選手はガンガン攻めていく❝タイガー❞(勇猛なレーサーの呼称。最近は言わないかな?)のイメージがあったが、恐ろしく緻密で繊細な走りをしていた。
さすがはヨーロッパF2に参戦しF1を目指していただけのことはある。
この直後に野尻選手を抜いてトップに立つ
ラスト2周、メインストレートでトップ野尻選手のスリップに入る松下選手。ドルフィンも拳を振り回して応援する。1コーナーでアウトから野尻選手をオーバーテイク。スタンドからは今まで聞いたことがない大歓声が上がった。こんなの見せられたら体の芯から声が出てしまう。
ファイナルラップは長く感じた。昨年の2&4ではトップを快走していた福住選手を襲ったタイヤバースト。最後まで何が起こるか分からない。「何とか無事ゴールしてくれぇぇぇぇッ」
松下信治選手初優勝!
「やったぁ~ッ!」拍手と賛美の声が止まない。
こんな素晴らしいレースを観られて、松下選手の初優勝の場面に立ち会うことができて幸せだ。
パルクフェルメでマシンに立ち上がって観客に応える松下選手
表彰式に現れる松下選手。弓のようになった目に喜びが溢れる
慣れていないのか、嬉しすぎたのか、場内アナの「優勝は松下信治選手~」と呼ばれる前にボードの裏から出て❝フライング❞してしまう場面も。
本山哲監督と表彰台
スパークリングファイト
2022年の鈴鹿2&4レースは後世に語り継がれることだろう。

















