バトンが来た フィーバー!そしてパニック!! スーパーGT鈴鹿タイヤテスト
鈴鹿1000キロレースに備えたスーパーGTタイヤテストが6~7日に開催された。
ほぼ全チームが出そろう合同テストと違ってタイヤテストは選抜チームだけで少ない台数。加えて平日に開催されるのでお客さんも比較的少な目で過ごしやすい。
今回は来月の合同テストに備えてサインを頂くための写真をキッチリ撮っておこう。エブロ1/43ミニカーのNOVA53Sに星野監督のサインを入れて頂こう。
毎週火曜日に通っているテニスのレッスンを休むのは嫌だったので、鈴鹿は水曜日に行こう―と休みを入れていた。
―ところが予定が一変した。
金曜日になっていきなり「ジェンソン・バトン選手、鈴鹿1000㌔にスポット参戦。タイヤテストにも参加」とのニュースが流れたからだ。
うわぁ~! やっぱり来てくれるんだ‼
バトン選手が来るならテニス休む。と火曜日に行くことにしたのだ。更に1日で勝負がつかなかった場合❝延長戦❞も可能になる。
だが、今年のファン感謝デーでのミカ・ハッキネン氏にサインを頂けなかった苦い経験があるので「過度の期待は禁物」と自分に何度も言い聞かせていた。
バトン選手の鈴鹿1000㌔への参戦は昨年から噂されていたので、馴染みの写真店がキャンペーンでラスター仕上げ(しっとりとした感じに仕上がる少し高価なプリント)が通常プリント価格になった時にバトン選手とファン感謝デーに来る予定だったフェリペ・マッサ選手の写真をプリント済みだった。ようやく陽の目を見ることになるか?
水曜日は天気が崩れるそうだが、火曜日は快晴。うっかり日焼け止めを忘れてしまい、露出している部分は悲惨な事になってしまった。
朝一番にバトン選手の入り待ちをしていたが、無限スタッフのガードが固くて近づけない。ファン感謝デーのハッキネン氏以上と言えば分かる方には伝わるだろう。
それでもバトン選手は車の中から手を振ってくれた。F1ワールドチャンピオンが手を振ってくれるなんて! それだけで感激。
待っていたのはまだ10人くらいだったので、ガードが無ければ気軽にサインして下さりそうな雰囲気だった。
無限スタッフからは「❝関係者以外❞何人(なんぴと)たりともバトン選手に近づけさせない」という意気込みが感じられた。
「バトン選手タイヤテストにも参加」と大々的に報じておいて、そこまでするか?
タイヤテストではパドックからの「S字トンネル」は使用できなかった。あれを使用するためにはそこに係員を数名配置しなければならないからだろう。テストの時こそ使いたかった。
日頃の運動不足がたたってコーナーへは午前に1往復しかできなかった。体力ガタ落ちに自分でも愕然。せめてS字トンネルが使えていれば…。
「このガードではバトン選手には会えないだろう」と心が折れた事も要因の一つだ。
そして昼休み。
無限のピット裏にはバトン選手に会いたいファンが100名くらい集結していた‼ F1帰りの可夢偉選手や、鈴鹿8耐テストでのケーシー・ストーナー選手の時とは比ではない。バトン人気恐るべし。
集まった人数はGPスクエアのトークショー以上か?
無限側は特別に警備員やポールによる柵を設置。
F1帰りの可夢偉選手が初参加したスーパーフォーミュラ開幕前テストでセルモがやったように「〇時から〇〇でサイン会するのでピット裏に集まらないで」としてくれたら皆納得しただろうに。
佐藤琢磨選手が参戦したスーパーフォーミュラの時もそうだったが、無限はファンサービスを考えない。
炎天下で数時間待っていた方もいたくらいで、よくブッ倒れる人が出なかったものだ。
本番の鈴鹿1000㌔ではどえらい事になりそうだ。
一般ファンの前に姿を見せていないので「本当に来ているのか?」と疑う人もいたのでは?
待望のバトン選手の走行は第三ドライバーの❝グリーンライト❞を点けて、午前に11周、午後1時間ほど行われたそうだ。
バトン選手にとっては記念すべき❝ハコレース❞のデビュー戦。
❝慣熟走行❞的な感じでそう速そうには見えなかった。ネットニュースを読むとやはりレギュラードライバーの2人より1.5秒落ちくらいだったようだ。
それでも積極的にテストに参加する姿勢でチームに溶け込んだとか。
フォーミュラと違い、ハコだとヘルメットがハッキリ見えない。
足腰の疲れが深刻だったので早めに帰ろうかと思ったが「いや、いや、今日はバトン選手に会いに来たのだから最後まで粘ろう」と奮い立たせた。
走行時間終了1時間前から無限ピット裏のポール柵の両脇にファンが集まって来た。自然に並び始めたのか、無限スタッフに促されたのかは分からない。こうしたキッチリと列を作るところは日本人の良いところだが…。
ここでドルフィンは「バトン選手に出て来てもらえるように、みんなでバトンコールだ!」
「ジェーイ、ビー! ジェーイ、ビー‼」
「もっと大きな声で‼」
「ジェーイ、ビー! ジェーイ、ビー‼」
―と、群衆を先導するパワーも無く、疲れてただ座って待っていた。
突然、無限スタッフによるスピーチや人員整理が行われないままバトン選手が姿を現したものだから、せっかく整列していたファンが一気にピット裏に押し寄せてしまった。
何回かシャッターを切ったがほとんどがUMAの撮影写真のようだった…
無限のファンサービスのずさんさを知っていたので、こうなる事は判っていたが酷すぎる。バトン選手にも失礼だ。
この群衆にベビーカーを押して来たり、子どもと一緒に加わろうとする親も親だ。子供にミニカー持たせて―なんて作戦は通用しない。
それでも懸命にサインをして下さっているバトン選手は素晴らしい。感謝したい。
ようやく1枚撮れていました カッコイイ
サインを頂いて群衆の外に出ようとしても出られない有り様。「みんな、整列しようよー!」と声を上げる方もいたが、こうなっては手が付けられない。
しばらく続いたが「今日の❝サイン会❞はこれで終了です。今日はもう行いません!」と突然打ち切られた。え?無限の公式サイン会だったの?
優勝した2011年日本GPの写真にサインを入れて頂いた
写真は何枚か持って行ったが、第一候補にしていた優勝した2012年日本GPの写真にバトン選手にサインを入れて頂いた。
金ペンに持ち替えてもらうほそ余裕は無く、バトン選手は最初に持ったペンで次々とサインをこなしていた。
サイン頂けて来た甲斐があった。ヨカッタ。バトン選手アリガトー!