鈴鹿1000キロ特別展・TOYOTA GT伝統の系譜と頑張るおやじの前夜祭
鈴鹿1000キロ、今年の特別展は「TOYOTA GT伝統の系譜」。JGTCとGr.C、GT1とカテゴリーが異なる3台のマシンが展示された。
特別展が発表された時はもっと多くのマシンが展示されるものと思っていた。やはり国内レースの展示では3台くらいになってしまうか。
3台ともデジタルでカメラに収めるのは初めて。
ESSO Ultraflo スープラ
脇阪寿一/飯田章組が2002年JGTCチャンピオンを獲得した。
トヨタTS010
WSCとル・マン24時間制覇のために開発されたGr.Cカー。
NA3.5ℓV10エンジン。
トヨタGT-OneTS020
建前上はGT1マシンだが実際はプロトタイプレーシングカー。中身は4輪をカウリングしたF1マシン。
1999年のル・マン24時間レースで総合2位。
前夜祭では右京選手がドライブしたTS020が走るものと思っていたが…。
前夜祭~SUPER GT 挑戦のステージ~
片山右京氏と脇阪寿一氏
前日の金曜日にTS010をドライブした脇阪氏は、そのパワーとハンドリングの良さに惚れ込んでしまったそうだ。
現代のマシンと異なり、走行予定の2台ともマニュアル・ミッション。ヒール・アンド・トゥが必要になる。
右京氏がF1ドライバー時代、車載カメラでヒール・アンド・トゥを魅せてくれたのを思い出す。
久しぶりに右京選手がヘルメットを被る姿を見た。白/赤/青のヘルメットが目に鮮やかだ。懐かしい~。
現役時代の姿が脳裏に蘇ってきた。
当初はGr.CカーのNA3・5ℓのエンジンサウンドを響かせていたTS010だったが、スタート直前になってエンジンストップ。スターターをかけてもエンジンがかからなかった。
走行を楽しみにしていた多くのファンのために、トヨタスタッフがとったのは“押しがけ”。
Gr.Cカーを押しがけする状態は初めて見た。
スタンドから拍手が沸き起こる。
メインストレートでマシンを押して走るスタッフ。だが、再びエンジンがかかることは無かった。残念。
レーシングカーとはいえそこそこ重量があるマシンをおじさんが数十メートル走って押すのは重労働だ。自分が走っているような感覚になってしまった。
行為は報われなかったが、熱意は十分伝わってきた。ありがとうございます。