ストーナーに始まりヤマハで終わった2015鈴鹿8耐 総感想
BGMは陣内孝則/サヨナラを言わないでくれ(「ふたり鷹エンディング曲)―で
早いもので鈴鹿8時間耐久オートバイレース決勝から1ヶ月になる。
合同テストから2ヶ月間、鈴鹿8耐ネタでブログを書いてきたが、今回で一区切り。
今年の鈴鹿8耐は「ケーシー・ストーナー選手の1戦限りの現役復帰」ニュースから始まった。
それまでストーナー選手について詳しくは知らなかったドルフィンだが「会う機会はそうそうない」のでミニカーにサインを入れてもらいたい。―と、俄かファン化したのだった。
RC212Vのミニカーにストーナー選手のサインを入れて頂いた
Moto2ライダー、ドミニク・エーガーター選手や初代Moto2チャンプ、トニー・エリアス選手の参戦。
そして―
ヤマハ・ファクトリーが現役MotoGPライダー2名を迎え入れると発表。豪華な参加選手にテンションが上がった。
正直、MotoGPライダーといってもチャンピオン争いをしている4名くらいしか知らないお粗末な状態。噂に上がったバレンティーノ・ロッシ選手が参戦しなかったのでガッカリしていた。
内心「今年ファクトリーが優勝できなかったら、来年こそロッシ選手を引っ張り出してくるだろう」と、そうなる事を願っていた。
ところが、いざMotoGPライダーのブラッドリー・スミス選手とポル・エスパルガロ選手が走りだしてみるとパフォーマンスの高さに驚かされっぱなし。
特に予選TOP10TRIALでのエスパルガロ選手の速さや、決勝で見せたストイックな走りは「流石は世界の頂点で戦う選手」と思わせられた。
ブラッドリー・スミス選手
2選手が所属するモンスター・ヤマハ・テック3はヤマハのサテライトチーム。
ちょっと前のF1で言うならレッドブルに対するトロロッソ。ダニエル・リカルド選手やジャン-エリック・ヴェルニュ選手が日本のレースに参戦するようなものだ。
だがハードウエアに頼るところが大きい4輪レースでは異なるカテゴリーでパフォーマンスを発揮するのは難しい。
サテライトチームのライダーでもこんなに凄い。引退したとはいえチャンピオンの走りはこんなにも凄い。
初めてのマシンに乗るMotoGPライダーのレベルの高さを証明した。
テック3は来期エスパルガロ選手との契約を発表した。ヤマハでトップチームで走るためにはロッシ選手とロレンソ選手を抜かなければならない。それはなかなか難しい事だ。サテライト勢トップを走るスミス選手の去就はまだ未定なので「上」に行けるか楽しみなところ。
いずれにせよ、近い将来チャンピオン争いをしてくれるライダーが8耐を走ってくれたのだ。
鈴鹿8耐の面白味はこの1戦のためだけに多くのカテゴリーからライダーが集まってくるところにある。
レース内容もバトルが多くて見応えがある。
やはり2輪より4輪の方が人気があるのは「パッと見でマシンの違いが分かる」ところが大きいかもしれない。
イベントの多さ、内容の濃さでも2輪4輪含めても最高ではないだろうか? F1はショップが多いだけなのだ。
今年は観客が多かったと聞くが、TVを見る限りスタンドやコーナーはガラガラ。'80年代のようにコーナー全部人で埋まっているような状態ではない。
これだけコース上、外でも面白いのだからもっとお客さんが入って盛り上がって欲しいものだ。
来年はどんなライダーが参戦してくれるのか、どんな驚きがあるのか、今からとても楽しみだ。