悲しき水中翼船 タイレル020/ホンダ
タイレル019のミニカーはJ・アレジ車で良かったが、タイレル020/ホンダは中嶋悟車に限る。
(実際の経緯は分からないが)日本人初のレギュラーF1ドライバー・中嶋悟選手の引退の花道にと、チーム・タイレルにホンダV10が供給されたのだから。
フォードの市販エンジンでも速かったマシンにホンダV10が乗れば「表彰台は確実」―素人のみならず、誰もがそう思った。

タイレル020/ホンダRA101E
開幕戦で5位入賞した中嶋選手。「今年は絶対に表彰台」―誰もが確信した。
―が、中嶋選手の入賞はそれが最後になってしまった。同僚S・モデナ選手は2位にまで入ったのだが。
重たいV10エンジンを積んでバランスが崩れてしまったらしい。正に「悲しき水中翼船」だ。
落胆の結果になろうともタイレル020/ホンダはカッコイイ。白とガンメタになったカラーリングも渋い。
ONIXの1/43モデルをオークションにて入手。'91年頃に販売されていたモデルであり、入手してからも数年たっている事もあり、黄ばみやデカールの浮きが出始めてしまっている。
ミニカーは冷暗所でなるべく空気にふれずに保管しなくては長持ちしないのだろうか? しかし、いつでも見られるように展示しておかなければ宝の持ち腐れになってしまう。

タイレル019と020はレギュレーション変更でフロントウイング幅が異なるのだが、ONIXのモデルは019の色違いに過ぎない。それでも爽やかなブルーからガンメタに色が変わっただけで雰囲気がガラリと変わるものだ。
中嶋選手のフィギャも乗っている。ヘルメットは中嶋選手のデザインにされているが、胴体は陰影も無い単色でちゃちな感じがする。
現在ではハイノーズは当り前になっているが、当時は驚異のもの。そして「八」の字に曲がったウイングも。
タイレル019-020は紛れもなく“変わりF1”である。


