子供たちがレストアした トヨタ・スポーツ800
名古屋ノスタルジックカーショー:7
トヨタ・スポーツ800
会場にあった唯一のトヨタ・スポーツ800。ブルーの車体が綺麗で見ていると、係の方が話しかけてきた「子供たちがレストアしたんですよ」と。
え~ッ!?
豊田市の生涯学習「ものづくりなぜ?なぜ?プロジェクト」の一環。「自動車チーム」として古い車の分解・修復・組み立てをして車のしくみを学ぶ―のだそうだ。対象は小学5年生から中学3年生まで。車のプロがボランティアで指導する。
細部に粗さがあるものの、ボディはピッカピカだ。子供の手でレストアされたとは言わなければ分からない、いや、言われても「凄い…」と、プラモデルさえマトモに作れないドルフィンは感心してしまう。

見終わり立ち去ろうとすると「にいちゃん、にいちゃん!」と呼ぶ声が。見ると横で食事をとっているおじさんが呼んでいる。続けて「乗っていきな」と。
てっきり酔っ払いのオッサンが絡んできたのかと思った…。おっと、失礼。
こうして初めてトヨタスポーツのコクピットに身を埋めることができた。「身を埋める」正にこの表現が適切な感じだった。体を丸めるようにして着座する。決して体は大きくないドルフィンすら「狭い!」と感じるほど。
小学生の頃、通学途中の交差点でたまに見かける小さくて赤いスポーツカー。「あれは何だろう?」と友人たちの間で話題になった。それがトヨタ・スポーツ800だった。『サーキットの狼』連載開始間もない時期だ。
―コクピットに座りながら、あの頃の“目撃”に胸躍らせていた感覚を思い出していた。
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